非上場企業への投資の本国還流、最大10億タカまで中銀の事前承認不要に

(バングラデシュ)

ダッカ発

2026年04月09日

バングラデシュ銀行(中央銀行)は3月8日、証券取引所に上場していない非公開会社および公開有限会社に対する非居住者の株式投資について、独立した評価者が承認された評価方法を用いて取引の公正価値を算出した場合、市中銀行が株式譲渡・売却による収益の本国還流(送金)を最大10億タカ(約13億円、1タカ=約1.3円)まで独自に処理できるとする通達を発行した。市中銀行が独自で承認できる送金額はこれまで最大1億タカだったため、ほとんどの場合、中銀の事前承認が必要であり、外国人投資家には不便な仕組みと認識されていた。バングラデシュ銀行は、送金規制を緩和することで手続きを簡素化し、さらなる外国直接投資の誘致につなげたい考えだ。

また本通達では、市中銀行に対して、評価報告書の審査および送金申請の承認を行う内部委員会の設置を求めている。小規模取引については最高財務責任者(CFO)が、最大10億タカまでの取引については最高経営責任者(CEO)が内部委員会の委員長を務めることになる(注)。加えて市中銀行は、送金手続きの迅速化を図る目的から、内容に不備が認められない場合は、5営業日以内に送金を完了しなければならない。株式の譲渡についても、基本合意書の署名または中銀の承認を受けてから45日以内に完了しなければならない。

バングラデシュ投資開発庁(BIDA)のアシック・チョードリー長官は3月9日、「外国投資にとって最適な環境とは、投資家が投資サイクルのあらゆる段階で自信を持って行動できることだ。規制当局の承認要件を緩和し、売上送金の迅速化や、評価や書類手続きを簡素化するなど、投資の出口戦略をより予測可能なものにすることで、投資環境を整えるようにしている」と述べ、今回の施策に自信をのぞかせた。

(注)送金額が1,000万タカ以下の場合、独立した評価報告書の提出は不要。従来の通達からの主な変更点は、BIDAの3月9日プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照。

(片岡一生)

(バングラデシュ)

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