南ア投資会議、過去最高8,898億ランドの案件を公表

(南アフリカ共和国)

ヨハネスブルク発

2026年04月09日

南アフリカ共和国政府は3月31日、ヨハネスブルクのサントンコンベンションセンターで「第6回南アフリカ投資会議(SAIC)」を開催した。政府首脳、国内外の投資家、開発金融機関が一堂に会し、過去最高となる8,898億ランド(約8兆5,421億円、1ランド=約9.6円)の投資案件が公表された。2018年にシリル・ラマポーザ大統領が開始したSAICは、新型コロナの影響があった2021年や南アがG20議長国を務めた2024年、2025年を除き、同国を魅力ある投資先としてアピールするイベントとして毎年開催されてきた。

ラマポーザ大統領は会議の冒頭、約1時間にわたって演説し、国内外の投資家を誘致し、具体的な投資コミットメントを促し、雇用を創出し、南アの経済成長に貢献することを目的とした会議の意義を強調した。2018年から2023年の間に1兆2,000億ランドの投資誘致を目標として設定していたが、エネルギー、通信、インフラ、不動産、鉱業、先端製造業などさまざまな分野において、目標を上回る総額1兆5,000億ランドの投資コミットメントを得ることができたと述べた。この第6回会議のテーマは3つの「D」、すなわち「脱炭素化(decarbonisation)、デジタル化(digitization)、多様化(diversification)」であり、南ア政府が投資誘致を推進していく方向性を示したものだとした。

写真 ラマポーザ大統領のスピーチの様子(ジェトロ撮影)

ラマポーザ大統領のスピーチの様子(ジェトロ撮影)

SAICのウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、総額4,150億ランドに上る81件の民間セクター投資が公表されている。投資は南アの9州全てに及び、エネルギー、製造業、観光業、鉱業、物流、インフラなどの分野から成る。うち3,146億ランドは南ア国内の投資家によるものだ。最大の案件は、化学・エネルギー複合企業であるサソル(Sasol)による既存設備近代化投資で、600億ランドを投資する。日本勢ではトヨタ自動車が104億ランドの投資を発表、国・地域別でも日本は南ア、フランス、インドに次いで4位となった。

投資額にはこれらの民間案件のほか、公的ドナーによるソブリン融資や無償資金供与なども算入されている。これには、アフリカ輸出入銀行(Afreximbank)、公正なエネルギー移行を支援するEUグローバル・ゲートウェイ、アフリカ開発銀行(AfDB)、新開発銀行(New Development Bank、BRICSが設立)による投資、貿易産業競争省(DTIC)や南ア産業開発公社(IDC)の助成金制度などが含まれている。

写真 パークス・タウ貿易産業競争相のスピーチの様子(ジェトロ撮影)

パークス・タウ貿易産業競争相のスピーチの様子(ジェトロ撮影)

(トラスト・ムブトゥンガイ、的場真太郎)

(南アフリカ共和国)

ビジネス短信 f5156eadb6f229ca