ジェトロ、米マイアミにミッション派遣、日本企業がリバースピッチで協業ニーズを発信
(米国、日本)
アトランタ発
2026年04月30日
ジェトロは4月22~23日、米国フロリダ州マイアミにて開催されたイノベーション、テクノロジー分野のイベント「eMerge Americas」にてリバースピッチ(注1)などを行うミッションを派遣し、米国のスタートアップとの協業連携を目指す日本企業3社が参加した。
米マイアミで開催された「eMerge Americas」の会場にて(ジェトロ撮影)
マイアミは、世界の有力スタートアップ都市として急成長を続けており、スタートアップ・エコシステムの世界有数の研究機関であるスタートアップ・ゲノムが発表した「グローバル・スタートアップ・エコシステム・レポート2025
」では、世界22位・米国10位にランクしている。同地で開催される「eMerge Americas」は、フロリダ州内外のスタートアップ、投資家、アクセラレーター、大学などが一堂に会する、米国南東部最大規模のイノベーション関連イベントだ。人工知能(AI)やディープテック、国家安全保障・デュアルユース(軍民両用)、ヘルステックといった分野の企業が出展し、主催者によれば今回は60カ国・地域以上から2万人以上が参加した。
今回のミッションでは、参加企業は、初日に同展示会主催者から同展の効果的な活用方法について説明を受けたほか、州内のベンチャー・キャピタル(VC)から同州のスタートアップ・エコシステムの概要説明を受けた。同VCによると、同州にはサンフランシスコのAIやボストンのライフサイエンスといった全米トップの産業分野はないものの、マイアミやオーランドなどにはAIやフィンテック、ヘルスケア、宇宙など幅広い分野のエコシステムが存在するとのことだ。また、同州の課題として、レイターステージ(注2)のスタートアップへの資金供給不足を挙げ、こうした面で日本企業との協業可能性があると指摘した。
フロリダ州内VCによる概要説明(ジェトロ撮影)
2日目には、参加企業は、同展会場内で開催されたリバースピッチイベントにおいて、スタートアップとの協業ニーズや自社の強みなどを紹介、発信した。同イベントには、スタートアップ関係者など約60人が参加した。その後日本企業は、米国スタートアップ12社と計24件の個別面談を実施した。参加したスタートアップは、「事前に日本企業のリバースピッチを聴講できたため、面談を効率的に進めることができた」と述べた。
リバースピッチイベントの様子(ジェトロ撮影)
個別面談の様子(ジェトロ撮影)
参加した日本企業からは、「マイアミは、シリコンバレーのような汎用(はんよう)的なテック拠点というよりも、モビリティー分野などでの概念実証(PoC)や都市実装への受容性、中南米諸国のゲートウェイとしての役割において、有効性が高いと感じた」と同州エコシステムの多様性と立地面に関する優位性が言及されたほか、「リバースピッチや個別面談などにより、当社単独では得られない量と質のリードが獲得できた」といったコメントが寄せられた。
(注1)スタートアップが投資家や事業会社へ事業内容などをプレゼンテーションするピッチとは逆で、事業会社がスタートアップなどに対して自社の協業ニーズなどをプレゼンテーションするもの。
(注2)スタートアップの成長段階の1つで、創業初期を経て、売上高が急速に増加している、または今後の急成長が見込まれる段階。
(檀野浩規)
(米国、日本)
ビジネス短信 eeeb57c715bda4f3





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