米ロサンゼルス市が予算案発表、税収増加を踏まえて職員のレイオフ回避へ
(米国)
ロサンゼルス発
2026年04月23日
米国カリフォルニア州ロサンゼルス市のカレン・バス市長(民主党)は4月20日、次期会計年度(2026年7月1日~2027年6月30日)の予算案を発表
した。堅調な歳入の伸びに支えられ、ホームレス問題の解消、住宅供給の拡大、警察官の増員などへの支出を通じて、ロサンゼルスを変革し、長年の課題に対する潮流を転換していくとしている。
提示された予算案の総額は148億5,000万ドルで、歳入面では事業税、売上税、公共料金関連税、固定資産税の増加が見込まれている。歳入増加の要因の1つは、2026年夏に開催予定のサッカー・ワールドカップの試合に合わせた旅行者の増加に伴う売上税収、宿泊税収の増加(「LAist」電子版4月20日)とされている。地元紙は、本予算の策定時に、10億ドル近い赤字解消のために最大約1,600人の職員を削減する可能性があると言及していたことと比べると著しく対照的だと評価し、レイオフが回避されることで、全体として職員数は500人純増になるという(「デイリー・ブリーズ」電子版2月4日)。
ロサンゼルス市では2026年11月に市長選挙を控えるが、本予算案は既存のプログラムを大きく変更するものでなく、ホームレス対策や住宅供給、安全対策、地域住民向けサービスの向上といった、バス市長が就任以来、重点的に取り組んできた分野を持続・発展させるものとされる。しかし、バス市長の対立候補の1人であるニティア・ラマン市議会議員(民主党)は、今回の予算案が実質的に現状維持に終始していると指摘し、「これまでのやり方は決して成果を上げているとは言えない。この予算案は、サービスの縮小と手数料の値上げという現状を温存するものであり、これらはすべて、バス市長が過去数年間に行った財政的に無責任な決定がもたらした結果にほかならない」とコメントしている。別の候補で起業家のアダム・ミラー氏(民主党)も、「ロサンゼルス市民の圧倒的多数が変革が必要と感じている中で、市民の感覚から著しく乖離した、あまりに鈍感な予算案と言わざるを得ない」と批判するなど、市長選に向けての論戦は激しさを増している。
(堀永卓弘)
(米国)
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