「労使合意による雇用契約解消」に係る失業保険の給付期間を短縮
(フランス)
パリ発
2026年04月01日
フランス政府は3月25日、「労使合意による雇用契約解消」に伴う失業保険給付期間の短縮を定めた2月25日付の協定書改定に法的効力を持たせるため、改定を承認する法案
(フランス語)を上院へ提出した。
具体的には、55歳未満の最長給付期間を現行の18カ月から15カ月に短縮、55歳以上57歳未満の最長給付期間は現行22.5カ月、57歳以上は現行27カ月だが、55歳以上を一律20.5カ月に短縮する。
また、今回の改定には、「労使合意による雇用契約解消」で離職した求職者に対し、日本のハローワークに相当するフランス・トラバイユが、個々の状況に応じて集中的な支援を提供する制度の導入も盛り込まれた。
「労使合意による雇用契約解消」は、自己都合退職と解雇の中間的な制度で2008年に導入された。同制度による雇用契約終了の場合、雇用主にとっては解雇に伴う訴訟リスクが軽減でき、従業員は失業手当を受給することが可能になる。双方に利点があることから近年、同制度の利用が増加しており、失業保険の財源を圧迫していた。
失業保険を管理する全国商工業雇用連合(UNEDIC)によると、2024年の「労使合意による雇用契約解消」の件数は51万5,000件、同制度による失業手当の受給者は37万5,000人で、全受給者の19%を占めた。金額ベースでは94億ユーロの支出となり、給付金の支出総額の26%に相当する。
UNEDICの累積赤字は2026年には610億ユーロに達する見込みで、ジャン=ピエール・ファランドゥー労働・連帯相は、失業保険の改定で年間4億ユーロの支出削減を求めていた。支出削減額は初年に2,000万ユーロ、2年目に2億7,000万ユーロ、3年目に7億6,000万ユーロ、その後は年間9億4,000万ユーロに達する見通し。
主要労組5団体のうち、フランス民主主義労働総同盟(CFDT)、キリスト教労働者同盟(CFTC)、労働者の力(FO)の3団体が協定改定への署名を表明していた。
(クロティルド・クニッグスドーファー、奥山直子)
(フランス)
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