四川省の軽レアアース鉱床、世界第2位の規模と判明

(中国)

成都発

2026年04月21日

中国の自然資源部は3月24日、四川省冕寧(ミエンニン)県の牦牛坪(マオニューピン)鉱区で新たに966万6,000トンのレアアース資源量(REO)を発見したと発表した。累計確認資源量は1,146万トンに達した。自然資源部によると、これにより同鉱区は内モンゴル自治区包頭市の白雲鄂博鉱山に次ぐ、世界第2位の規模の軽レアアース(注1)鉱床となった。

同鉱区は1980年代初頭に発見され、採掘が進められてきた。四川省経済・情報化庁などの省内5部門が連携して、2023年に「四川省レアアース産業の質の高い発展の促進に関する実施意見」を公布し、レアアース資源の探査強化や産業高度化を柱に、全産業チェーンの高付加価値化を推進するとした。同年、中国稀土集団傘下の中稀(涼山)稀土が中国地質科学院鉱産資源研究所および四川省地質局第一地質チームと連携し、同鉱区深部の探鉱調査を実施した。

これまで中国では、「北軽南重」(注2)というレアアース資源分布が特徴とされてきた。今回の発見により、南部地域における軽レアアース拠点の不足を補完する効果が期待され、内モンゴル自治区および四川省を軸とした南北二大中核型の供給体制の構築が進み、国家戦略における資源安全保障能力の向上につながるとみられている。あわせて、ハイエンド産業の質の高い発展を支える資源基盤の強化も見込まれる。

また、同鉱区では、蛍石2,713万5,000トン、重晶石3,722万8,000トンの資源量も新たに確認され、いずれも極めて大規模な発見と評価されている。自然資源部の関係者は3月20日、「レアアースへの関心が高まっているが、蛍石、重晶石の発見も重要だといえる」とコメントした。また、中国地質科学院鉱産資源研究所の王登紅所長は「本鉱区の蛍石、重晶石はレアアース鉱床に共生する鉱物であり、単一鉱床として存在している。これらは工業分野における重要な基盤および支柱となり得る不可欠な資源である」と述べた。

(注1)レアアースは元素組成や性質の違いによって「軽レアアース」と「重レアアース」に大別される。軽レアアースとは、レアアースにおける原子量が比較的に軽いランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウムの7元素の総称。

(注2)中国では、高品質の重レアアースは南方地域に集中しており、主に江西省、広東省、福建省に分布している。一方、内モンゴル自治区の包頭市に位置する白雲鄂博鉱山は世界最大の軽レアアース鉱区として知られる。

(曾小桐)

(中国)

ビジネス短信 dfbffe538c5a1c90