米西海岸3月の貨物量、中東情勢によらず堅調に推移も不確実性への懸念

(米国、中東)

ロサンゼルス発

2026年04月17日

米国西海岸のロサンゼルス港は4月13日、3月の貨物取扱量(注)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同月の取扱量は75万2,520TEU(1TEUは20フィートコンテナ換算)となり、前年同月比3%減少した。比較対象となる2025年3月は関税引き上げを回避するために輸入量が急増したことを踏まえると、貨物取扱量は堅調に推移していると評価できる。1~3月までの第1四半期では238万8,843TEUを扱い、過去5年の同期間の平均値とおおむね同等の水準となっている。

同港のジーン・セロカ事務局長も「旧正月に伴う季節要因の貨物量減少があったにもかかわらず、3月の貨物動向は堅調」と評価しているが、不透明な関税政策やインフレの進行に加え、燃料価格高騰をはじめとする中東情勢がもたらす広範な経済的影響が、消費者および企業の双方にとって重荷となっているとの懸念を表している。

また、ロサンゼルス港に隣接するロングビーチ港は4月15日に3月の貨物取扱量を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同港の同月の取扱量は77万4,935TEUとなり、前年同月比5.2%減少したが、この取扱量はロサンゼルス港を上回り、北米で最多とされる。第1四半期としては239万225TEUに達し、同様に北米最大の取扱量となっている。

同港のノエル・ハセガバ最高経営責任者(CEO)は中東情勢の緊迫化に起因する影響について、現時点でロングビーチ港には顕在化していないとの見解を示す一方で、中東情勢は世界のサプライチェーンに不確実性をもたらしているとの懸念を示しており、「船舶が紛争地帯を避けるために航路を変更すると、連鎖反応が引き起こされる。人々が日々の生活で支払う価格に如実に表れ、単に商品価格が上がるだけでなく、割引の縮小、送料無料となる購入金額の引き上げ、配送日数の遅延といったかたちで影響が現れる」とコメントしている。

(注)貨物輸入量と貨物輸出量と空コンテナ取扱量の合計値。

(堀永卓弘)

(米国、中東)

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