パプアニューギニアで「経済特区(SEZ)セミナー」が開催

(パプアニューギニア)

シドニー発

2026年04月10日

在パプアニューギニア日本大使館は3月26日、パプアニューギニア経済特区庁(SEZA)と共に、首都ポートモレスビーで「PNG経済特区(SEZ)セミナー」を開催した。セミナーにはパプアニューギニア政府関係者、日系企業など約50人が参加した。

セミナー冒頭で、望月寿信日本大使、SEZAのローレンス・ソース会長のあいさつ、続いて国際協力機構(JICA)の弓削泰彦専門員が経済特区の効果、政策の進め方について講演した。その中で、SEZのロケーションの重要性とともに、徴税、税関、入国管理、投資誘致を所管する省庁間の連携、インフラ整備の必要性を強調した。加えて、ケーススタディとしてミャンマーやバングラデシュにおけるSEZ開発事例を紹介した。

続いて、SEZAのキキラ・ヤバセ最高経営責任者(CEO)代理が「経済特区の活用を通じたパプアニューギニアのバリューチェーンの発展」と題して、パプアニューギニアにおける経済特区制度について講演した。それによると、SEZAは2019年に設立され、(1)政策と規制の開発、(2)SEZの承認、(3)SEZ運営の管理と監視、(4)他の政府機関との連携が役割となっている。SEZ申請には37のガイドラインを満たす必要があり、加えて(1)ミニマム投資額〔1,000万オーストラリア・ドル(約11億3,000万円、豪ドル、1豪ドル=約113円)〕、(2)経済、貿易、産業へのインパクト(技術移転やイノベーションへのコミットメント)、(3)雇用や人材育成、(4)インフラ整備、(5)ガバナンス(SEZAとの運営契約の締結)が必要と示された。現時点で承認を受けたSEZは、首都ポートモレスビーを有する首都特別区を中心に5つ、それに続き7つが承認の手続きに入っているとしている。

SEZAの資料によると、SEZのメリットとして、法人税の免除が挙げられており、要件を満たす経済特区事業に対しては100%免除、資本財および原材料の無税輸入、事業活動に係る付加価値税(VAT)の免除および還付がある。ほかにも、配当・利子の源泉税軽減、土地・建物の固定資産税免除、事業登録時の印紙税免除などがある。

各プレゼン後の質疑応答では、パプアニューギニア省庁関係者から弓削専門員に対して他国の成功事例について質問が出されたほか、ヤバセCEO代理に対して多くの質問が出されるなど、SEZ制度の推進には省庁間のさらなる連携が必要と感じられた。

(石原賢一)

(パプアニューギニア)

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