トルクメニスタン、天然ガス生産拡大に向け中国エネルギー大手と開発

(トルクメニスタン、中国)

タシケント発

2026年04月06日

トルクメニスタンのセルダル・ベルディムハメドフ大統領は3月20日、天然ガス田「ガルキニシュ」の第4期開発を開始する決定に署名した。開発には中国の石油・天然ガス大手の中国石油天然気集団(CNPC)の子会社が参画する。トルクメニスタン産ガスの中国向け輸出量が大幅に増加する見込みだ。

ガルキニシュ・ガス田は同国南東部に位置し、世界で2番目に大きい単一構造のガス田。今回の決定では、CNPCの子会社である「CNPCアムダリア・ペトロリアム・カンパニー」が、年間100億立方メートルの商用ガスを生産する新たな産業施設と、ガス田への原料供給源となる生産井の建設に携わることが定められている。

大統領の署名に先立ち、前大統領のグルバングル・ベルディムハメドフ人民評議会(議会上院)議長が3月18日から19日にかけて中国を訪問した。訪問中、同議長は習近平国家主席およびCNPCの戴厚良董事長とガルキニシュ・ガス田の共同開発プロジェクトについて議論した。習国家主席は、両国がガス分野での協力規模を拡大し、貿易と投資の水準をさらに高める必要性を強調した(「新華社」3月18日)。

CNPCは、2025年にガルキニシュ・ガス田の第4期開発に関する国際入札を落札した。同ガス田の開発は全7期が予定されており、これまでに完了したのは第1期のみ。第2期、第3期は既存のガスパイプラインの輸送能力の不足に関連する技術的な理由で延期されている(「アップストリームオンライン」3月24日)。同入札や開発決定の署名により第4段階の開発を優先して開始することとなる。

トルクメニスタンはガス輸出の面で中国市場に依存しており、英国のエネルギー研究所によると、2024年のトルクメニスタンのガス輸出(448億立方メートル)のうち73%(328億立方メートル)が中国向けだった。

グルバングル・ベルディムハメドフ氏は3月20日、中国国営放送CGTNに対し、トルクメニスタンは中国と協力して、年間650億立方メートルまでガス輸出量を増やす取り組みを進めていると述べた。供給拡大にはトルクメニスタン・中国幹線ガスパイプラインの既存の3ルート(A、B、Cライン)に加え、既に合意が成立している4本目のパイプライン(Dライン)の建設と稼働が不可欠だ。

同ガスパイプライン建設プロジェクトは2013年以降、たびたび遅延してきた(「独立新聞」2025年5月18日)。しかし2026年に入り、ホルムズ海峡危機によって中東諸国からの中国向けエネルギー供給が滞っている状況を受け、中国は同プロジェクトへの関与を一層強める可能性が高いとみられている。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(トルクメニスタン、中国)

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