米アトランタ国際空港、乗降客数で2025年も世界1位

(米国)

アトランタ発

2026年04月21日

国際空港評議会(ACI)ワールドは4月14日、2025年の「世界で最も忙しい」空港トップ10(暫定版)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。米国ジョージア州のハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港が国内線・国際線乗降客部門で5年連続の1位となった(添付資料表1参照)。

ACIワールドによると2025年の世界の総旅客数は98億人に達し、前年比3.6%増、新型コロナ禍以前の2019年と比較しても7.3%増と見込まれる。アトランタ国際空港は、過去28年間では2020年を除いて27年間にわたって国内線・国際線乗降客部門でトップとなっている(4月14日CNN)。

一方で、2位のドバイ国際空港と3位の羽田国際空港は乗降客数を前年から伸ばしたものの、アトランタ国際空港は前年比マイナス1.6%となった。このほか、トップ10ランキングでは、上海浦東国際空港が10位から5位に、広州白雲国際空港が12位から9位に上昇するなど、旅行者の流入の再開などによる中国の空港の存在感が際立った。また、2024年は航空機離発着回数部門でもアトランタ国際空港がトップだったが、2025年はシカゴ・オヘア国際空港にその座を明け渡した(添付資料表2参照)。

航空貨物取扱量をみると、米国有数の航空貨物拠点であるテネシー州のメンフィス国際空港では近年、航空貨物取扱量が前年比で減少しており、2025年は前年比20.9%減を記録した。同空港は航空貨物大手フェデックス・エクスプレス最大のハブとして知られるが、同社による航空ネットワークの再編、輸送手段の最適化を背景に、取扱量は調整局面にある(注1、2025年7月14日サプライチェーン・ダイブ)。また、同社が担ってきた米国郵政公社(USPS)向け航空郵便の契約が2024年に終了したことも、取扱量減少の一因となっている(2025年4月18日 FOX 13、添付資料表4参照)。

フロリダ州のマイアミ国際空港では、中南米向け国際貨物や医薬品、越境ECなどを中心に、2025年も過去最高の貨物量を更新し、航空貨物取扱量ランキングでは前年の7位から2025年は5位に上昇した。近年の米国における航空貨物拠点は役割分化が一段と進んでいる(注2)。

ちなみに、空港別国際線乗降客数については、前年に引き続きドバイ国際空港が1位、ロンドン・ヒースロー空港が2位を維持した(添付資料表3参照)。

(注1)米イリノイ州シカゴにある私立大学デポール大学に設置された都市圏開発研究機関「チャディック研究所」のレポート外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、フェデックスは陸上輸送と航空輸送を単一の配送システムに統合する取り組みを行っており、陸上輸送をより重視するようになっていると指摘している。

(注2)物流企業のアイ・コンテナーズによると、大手物流企業のハブ空港となっているメンフィス国際空港やケンタッキー州のルイビル国際空港は翌日配送に強みがあり、アジアと北米のほぼ中間地点に位置するアラスカ州のアンカレッジ国際空港は長距離国際貨物の中継地、マイアミ国際空港は中南米諸国との貿易拠点で特に生鮮品や医薬品の取り扱いに強みがあるとされる。

(紀井寿雄)

(米国)

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