中国国務院、等級別診療体制の構築に関する措置を発表

(中国)

北京発

2026年04月21日

中国国務院弁公庁は4月6日、等級別診療体制の構築を加速するための若干の措置外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した(中国政府網への掲載日は4月9日)。同措置は、基層医療機関の能力強化および医療資源の効率的な配分を促進し、等級別診療体制(注1)の構築を加速させることを目的としている。

同措置では、(1)「緊密型医療連合体」(注2)を軸とした等級別診療連携体制の整備、(2)一般疾病・慢性疾患に重点を置いた基層医療機関における初診の促進、(3)診療の継続性向上を目的とした紹介・転院サービス管理の強化、(4)等級別診療を支える多元的保障措置の整備の4分野、13項目の具体的な措置を挙げている。

(1)については、医療機関の機能的役割と構造的配置を最適化するため、社区衛生サービスセンターが設置されていない街道(注3)において、「一級病院」およびその他の医療機関を段階的に転換するなどの方法で基層医療機関を増設するほか、「二級病院」において、一般疾病分野の専門体制の強化およびリハビリテーション、看護などのサービスを拡充し、さらに「三級病院」においては、救急・重篤疾患および難治性疾患に重点を置き、紹介・転院、回診および入院治療サービスの強化を図るとした(注4)。

また、2030年までに緊密型医療連合体を軸とした等級別診療連携体制を基本的に構築させるとした。

(2)については、緊密型医療連合体内の上級医療機関が、基層医療機関に一般疾病および慢性疾患の外来診療を開設するなどし、基層医療機関での受診率を段階的に引き上げるとした。また、二級・三級病院による基層医療機関へのサポートを強化し、家庭医契約サービスの供給を拡大させていくとした。

(3)については、紹介・転院における規則を明確化し、初診後の患者に対する転院経路を円滑化し、医療保険政策による誘導を強化するとした。

(4)については、緊密型医療連合体の発展を支える保障政策の整備を加速させ、基本医療保険における差別化支払い政策(注5)および医療サービス価格などに関する政策を整備するとした。

国家衛生健康委員会は同措置について、等級別診療体制の構築に向けた方向性を明確にし、具体的な措置を提示したことは、医療衛生サービス体制をさらに最適化し、国民の日増しに高まり続けるより良い生活へのニーズを的確に満たすうえで、重要な意義を持つとした。

(注1)病気の重さや性質に応じて、適切な等級の医療機関で診療を受ける仕組み。

(注2)「緊密型医療」とは、地域の異なるレベルの医療機関を連携させ、医療の質を向上させることを目的とした政策を指す。「緊密型医療連合体」は、地域に属する病院やクリニックなどの医療関連機関から構成される連合体を指す。

(注3)中国の都市部において「区」の下位に置かれ、社区や基層医療・福祉サービスを統括・調整する行政単位。

(注4)中国国内の病院は、医療機関評価制度に基づき、その医療機能や規模に応じて「一級」から「三級」に区分されている。一級病院は風邪、発熱、軽い外傷などの初診を担う基層医療機関、二級病院は一般的な専門診療、入院治療などの総合医療を提供する地域の中核医療機関、三級病院は急性・重症・難治性疾患などを担う高度専門医療機関を指す。

(注5)受診する医療機関の等級に応じて患者の医療費の自己負担額を変え、医療資源の適正配分を促す政策。

(蔣春霞)

(中国)

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