2025年第4四半期のGDP成長率は前年同期比2.1%、通年は前年比4.4%

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2026年04月02日

アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)は3月20日、2025年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)が前年同期比で2.1%、季節調整済み前期比で0.6%だったと発表した(添付資料図参照)。前年同期比の伸び率は、第2四半期(4~6月)の6.4%から減速が続くも5期連続でプラスとなった。2025年通年の実質GDP成長率は前年比4.4%で、2024年通年のマイナス1.3%から大きく改善した。農業、鉱業・採石、金融仲介サービスが2025年のGDP全体の押し上げ要因となった。

2025年第4四半期の実質GDP成長率を需要項目別(前年同期比)にみると、輸出が10.9%増と2桁台の伸びを示し景気を牽引した。民間消費は4.1%の伸びを示したが、第3四半期まで示していた高成長に比べ伸びが鈍化した(添付資料表参照)。輸入も10.1%増加したが、第3四半期までみられた高い伸びに比べ鈍化した。輸入はGDPの控除項目なので輸入の伸びの鈍化は計算上GDPを押し上げるが、他方で輸入の鈍化は総固定資本形成(投資)の減退と民間消費の減速をもたらし、第4四半期のGDP全体の伸びを停滞させた。INDECによると、総固定資本形成のうち輸送機器分野への投資が17.5%減となっている。

経済活動分野別(前年同期比)にみると、製造業、商業、ホテル・レストランの落ち込みが目立つものの、その他の分野が増加した。増減寄与度をみると、農業、金融仲介サービス、鉱業がGDPを牽引した一方、製造業が足かせとなった。

2025年通年を需要項目別にみると、全項目で前年より増加した。産業分野別にみると、金融仲介サービス、鉱業、ホテル・レストラン、農業の順で好調だった。一方、漁業は大幅に落ち込んだ。

2026年の実質GDP成長率の予測値は、中央銀行がエコノミストらを対象に毎月実施する主要マクロ経済指標の予測値に関するアンケート調査「REM」の最新の調査結果(2026年2月)によると、3.4%。3月20日付現地紙「インフォバエ」(電子版)は、引き続き農業、鉱業、金融仲介サービス、石油などの分野が経済成長の押し上げ要因となるが、その他の分野は拡大する見通しがない、とのエコノミストらの分析を伝えた。その理由として、賃金の停滞と失業の拡大によって低迷した内需や、通貨ペソ安に伴う輸入物価上昇によるインフレ圧力の継続などが挙げられている。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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