マレーシア投資開発庁、駐在員関連申請の一元管理システムを導入

(マレーシア)

クアラルンプール発

2026年04月10日

マレーシア投資開発庁(MIDA)は3月16日、新システム「MIDA Expatriate System(MES)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」の正式運用を開始した。同庁は、内務省、マレーシア入国管理局、タレントコープ・グループ傘下のマレーシア・エクスパッツ・センター(MyXpatsセンター)と連携し、製造業および一部のサービス業〔代表事務所、研究開発(R&D)関連企業、ホテル・観光関連プロジェクトなど〕を対象として、駐在員関連の申請を一元的に管理する。

MESは、駐在員ポストの承認から雇用パスの承認、電子形式の就労・滞在許可(ePass)の承認(エンドースメント)に至るまでの一連の手続きを、単一のデジタルプラットフォーム上で完結させる仕組み。対象となる申請は、(1)雇用パス(EP)、(2)外国人新卒者向け雇用パス(EP Foreign Graduate、注)、(3)プロフェッショナル・ビジット・パス(PVP)、(4)扶養家族パス(DP)、および(5)長期ソーシャル・ビジット・パス(LT-SVP)だ。

MESは、MIDAが運営する投資家向け統合ポータル「InvestMalaysia」を基盤として構築されており、マレーシア入国管理局のシステム(MYImms)と直接連携している。また、従来から利用されてきた駐在員管理ポータル「XPats Gateway」からもアクセス可能で、InvestMalaysiaと共通のログイン情報を使用する仕組みとなっている(詳細はユーザーマニュアル参照PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))。

MIDAが公表した新システムに関するFAQPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、MES導入に伴い、申請手続きの運用も見直された。従来は、申請内容に不備がある場合、却下されるケースも多かったが、MESでは直ちに却下されることはなく、不足情報や追加書類について、デジタル通知や電子メールを通じて申請者に連絡が入る。申請者はこれらの指示に基づき修正・補足を行うことで、申請手続きを継続できる仕組みとなっている。

MIDAは、MESの導入により、申請書類を一度提出すれば、原則としてビザ取得までの一連の手続きを進めることが可能となるため、重複手続きの削減や審査期間の短縮につながるとしている。さらに、申請状況をリアルタイムで確認できることから、手続きの可視化が進み、企業側の管理負担の軽減にもつながると説明している。MIDAは同制度について、投資促進機関の合理化や手続きの簡素化、マレーシアの投資先としての競争力強化を目指す「マダニ経済政策」とも整合的であるとした。

なお、実際の手続きに際しては、MIDAによる最新の通知やガイドラインを確認されたい。本件に関する問い合わせ先はMIDA(電話:+60-3-22673633、Eメール:expatriate@mida.gov.my外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)となる。

(注)マレーシアの高等教育機関(IPT)を卒業し、就業経験のない外国人向けに、最長24カ月滞在し、就労できるというもの。対象分野は、NIMP 2030で指定された製造業の5重点分野(電気・電子、特殊化学品、航空宇宙、医薬品、医療機器)に限定される。詳細はMIDAのガイドラインPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を参照のこと。

(ニサ・モハマド)

(マレーシア)

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