インドの3月の貿易赤字は約206億ドルに縮小、中東諸国からの輸入減が影響
(インド、中東)
ムンバイ発
2026年04月20日
インド商工省(MoCI)が4月15日に発表した「貿易統計(速報値)」
によると、2026年3月の貿易収支(サービスを除く)は約206億7,000万ドルの赤字で、赤字幅が前月から大幅に縮小し、2025年6月以来の低水準となった(添付資料図参照)。輸出額は389億1,834万ドルで前年同月比7.4%減少、輸入額は595億9,230万ドルで6.5%減少した。輸出入ともに減少したものの、輸入の落ち込みが赤字額縮小に寄与した結果となった。
輸入が大きく落ち込んだ背景には、中東情勢の緊張を受けた輸送船舶の停滞や、海上保険料上昇の影響が考えられる。国別の輸入額をみると、アラブ首長国連邦(UAE)25億8,488万ドル(前年同月比66.3%減)、サウジアラビア20億6,345万ドル(37.3%減)、イラク9億8,168万ドル(64.3%減)、カタール5億3,734万ドル(47.9%減)となっている。品目別では、金額の大きい原油・石油製品121億8,276万ドル(35.9%減)、金30億6,078万ドル(31.6%減)となった。一方で、電子製品112億5,725万ドル(19.5%増)、一般機械56億6,099万ドル(21.9%増)などは増加した。
輸出に関しても輸入と同様の傾向が見られ、中東諸国への輸出額が前年同月より大幅に減少した。UAEが12億9,272万ドル(61.9%減)、サウジアラビアが5億2,780万ドル(45.7%減)だった。品目別では、医薬品28億2,860万ドル(23.1%減)、宝飾品20億4,472万ドル(29.4%減)となった一方、エンジニアリング製品109億3,988万ドル(1.1%増)、石油製品51億8,295万ドル(5.9%増)などは微増した。
2025年度(2025年4月~2026年3月)通年の輸入額は7,749億7,751万ドルで前年度から7.5%増加しており、貿易収支の赤字も3,331億9,088万ドル(前年度比17.5%増)と大幅な拡大になった。
商工省は、「中東情勢の悪化が輸出入双方に影響を与えた結果、3月の貿易赤字が縮小した」と述べている。また、2025年度通年では貿易赤字(サービスを除く)の拡大を認めつつも、金・エネルギー価格の上昇などの外的要因が貿易収支に影響したと述べている。インド政府としては、輸出促進を図るべく、自由貿易協定(FTA)の活用と輸出の強化を通じた貿易環境の改善を目指す方針を示している。
(野本直希)
(インド、中東)
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