電動自転車搭載の使用済みリチウム電池、回収・再利用の強化を推進

(中国)

北京発

2026年04月09日

中国工業情報化部(工信部)および供銷(きょうしょう)合作社(注1)は4月3日、「電動自転車用リチウムイオン電池の回収・再利用体系のさらなる強化に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を公布した(文書は3月28日付)。本通知は、電動自転車(注2)搭載の使用済みリチウムイオン電池(以下、リチウム電池)の回収・再利用について、体系的なネットワークの構築を目的としている。主な内容は次のとおり。

(1)供銷合作社による再生資源回収・再利用ネットワーク機能の強化

電動自転車やリチウム電池の製造企業などと供銷合作社が協力することにより、「回収地点」「中継地点」「分別センター」の3つの拠点を基盤とした使用済みリチウム電池の回収・再利用ネットワークの構築を図る。また、各地の供銷合作社が、既存の再生資源回収・再利用ネットワークを活用し、合作社系列の再生資源回収企業に対してルールにのっとったリチウム電池の回収および保管に関する指導を行う。

(2)再生資源回収・再利用分野における有力企業の機能強化

供銷合作社の系列にある再生資源回収企業の機能を強化し、使用済みリチウム電池の回収・再利用ネットワークの合理的な配置や、資源回収・収集能力の向上を図る。また、電動自転車の製造・販売が集中している地域(注3)において、使用済みリチウム電池の回収、輸送、処理を一体化したモデルを展開する。

(3)デジタル技術を活用したリチウム電池の流通情報管理支援

中国再生資源集団の再生資源回収・再利用総合デジタルサービスプラットフォーム上において、関係事業者によるリチウム電池の供給元、数量、行き先などの情報共有を促す。また、デジタル技術を用いて、使用済みリチウム電池の回収、輸送、処理といった重要工程における情報を正確に記録し、各所で連携をすることで、リチウム電池の適正な回収ルートでの流通を図る。

中国では、電気自動車(EV)の生産・販売増加に伴い、車載電池の回収・利用に関する政策が整備されている(2024年12月20日付地域・分析レポート参照)。電動自転車の使用済みリチウム電池に関連した政策についても拡充が進められており、政府は正規の回収・再利用ネットワーク整備を全国的に進めている。例として、北京市は2025年9月に「北京市における電動自転車の使用済みリチウム電池の回収事業者公表に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表し、電動自転車のブランドおよび同ブランドに対応する使用済みリチウム電池の回収事業者を示している。

(注1)物資の供給や農産物の販売などを担う共同組合ネットワーク。

(注2)「国家標準(GB)17761-2024」では、電動自転車について「最高時速が25キロメートルを超えないこと」「鉛蓄電池を搭載している車両は63キログラム以下、その他の車両は55キログラム以下であること」「要求に合致したペダルを装備していること」などと定義している。

(注3)本通知では、北京市、天津市、上海市、江蘇省、浙江省、広東省、重慶市などを例として挙げている。

(西島和希)

(中国)

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