南ア政府、燃料税を減税するもガソリン価格は上昇
(南アフリカ共和国、中東)
ヨハネスブルク発
2026年04月15日
南アフリカ共和国の財務省と鉱物・石油資源省は3月31日、共同声明を発表し、イスラエル・米国とイランの衝突に伴う原油高騰の影響を軽減するため、4月1日から5月5日まで燃料税を1リットル当たり3ランド(約28.8円、1ランド=約9.6円)引き下げるとした。政府は、中東情勢の激化が世界のエネルギー市場に対するリスクを著しく高め、国内燃料価格に大きな上昇圧力をかけていると指摘した。もっとも、減税措置が講じられた4月1日時点でも、燃料価格は前月比でガソリンが約15%、ディーゼルが約40%上昇した。
今回の減税措置の背景には、世界的な燃料価格の急騰を受け、南ア政府に消費者・企業保護のための介入を求める声が強まっていたことがある。南ア最大の労働組合である南アフリカ労働組合会議(COSATU)や経済団体のビジネス・リーダーシップ・サウスアフリカ(BLSA)は、いずれも政府に対し、燃料税の引き下げを通じて、供給不安や価格高騰の影響を和らげる即時の救済措置を講じるよう求めていた。こうした要請を受け、政府は今回の減税措置に至り、一般燃料税を1リットル当たりガソリンで4.10ランドから1.10ランドへ、ディーゼルで3.93ランドから0.93ランドへ引き下げた。これらの金額には交通事故基金税と炭素税は含まれない。5月5日以降は、今後の情勢を踏まえて再評価される見通しだ。
2省の共同声明ではまた、国内の燃料供給は現在および今後見込まれる需要を満たすのに十分であるとも説明し、国民の懸念払拭に努めている。現地報道によると、グウェデ・マンタシェ鉱物・石油資源相は、南アが調達する原油は中東依存ではなく、アフリカおよび大西洋盆地が中心で、サソル(Sasol)や南アフリカ石油精製株式会社(SAPREF)、セクンダにある石炭液化プラントが国内の燃料供給を支えていると述べた。
さらに、4月2日に発表された政府声明では、シリル・ラマポーザ大統領が、生活費や燃料、食料安全保障への影響を緩和するため、政府の対応を総合的に調整する省庁横断の閣僚級タスクチームを設置したとした。
(トラスト・ムブトゥンガイ)
(南アフリカ共和国、中東)
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