フジトランス コーポレーションがインドで4月から営業開始、代表者に聞く

(インド)

調査部アジア大洋州課

2026年04月23日

総合物流企業のフジトランス コーポレーション(本社:名古屋市港区)は、インドにおける事業拡大を目的に20261月に現地法人フジトランス・ロジスティクス・インディアを開所し、同年4月から営業を開始している。設立に至った経緯や、今後の同国における事業展開などについて、石垣利樹マネージング・ディレクターに話を聞いた(インタビュー日:415日)。

写真 フジトランス・ロジスティクス・インディアの石垣氏(同社提供)

フジトランス・ロジスティクス・インディアの石垣氏(同社提供)

フジトランス コーポレーションは2025年にインド進出の検討を開始し、チェンナイ、ベンガルール、デリーなどで物流事情の調査を実施した上で、デリー近郊のグルガオンへの進出を決定。2025年12月に企業省(MCA)へ申請、短期間で登記され、「インドの登記手続きが円滑だと感じた」という。

現地法人設立にあたっては、人材採用や登記内容に沿ったコンプライアンス体制の整備などに重点を置き、営業開始までの準備を進めた。ビザ取得や諸手続きには一定の時間を要したものの、計画どおりに体制を構築することができ、2026年4月の営業開始に至った。現地では既にインド人スタッフ4人を採用し、システムを活用した効率的かつ、顧客へ寄り添えるようなオペレーション構築を進めている。

同社は日本一の取扱貨物量を誇る名古屋港を拠点として、国内外で物流事業を展開してきた実績がある。タイ、インドネシアやフィリピンなど特に東南アジアに拠点が多く、倉庫、フォワーディング、陸送、内航など国ごとに多角的な事業を展開している。

インド市場においては、交通渋滞や輸送インフラ未整備を背景に物流の効率化ニーズが高く、特に国内輸送や鉄道輸送分野で事業機会があるとみている。同社は自動車関連の輸送に強みを持つことに加え、インド国内の鉄道関連の輸送分野にもネットワークを持ち、それらを生かした将来的な事業展開も視野に入れる。

また、インドでは輸出先として環インド太平洋市場の存在感が大きく、アジア、欧州間の既存ネットワークとの連携を踏まえた物流需要の取り込みが重要とみている。自動車分野では中国からの部品輸入が多い一方、インドからアフリカ向けの完成車輸出も増加しており、今後の物流需要の拡大が見込まれる。

今後は人材投資を通じて事業基盤を強化しつつ、フォワーディングにとどまらない付加価値の高い物流サービスの提供を目指す。特に国内物流の強化、さらにはシームレスな国際物流ネットワークの構築を目指し、インドにおける事業拡大を図る方針だ。

(黒田将司)

(インド)

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