ジェトロが「日・インドネシア ビジネスフォーラム」を開催、プラボウォ大統領が両国の協業拡大呼びかけ

(インドネシア、日本)

調査部アジア大洋州課

2026年04月01日

ジェトロは3月30日、東京都内のホテルで、インドネシア商工会議所(KADIN)などと共催し、「日・インドネシア ビジネスフォーラム」を開催した。フォーラムでは、プラボウォ・スビアント大統領による基調講演のほか、覚書(MOU)交換式やパネルディスカッションが行われ、日本、インドネシア両国の政府・企業関係者など300人以上が参加した。

基調講演でプラボウォ大統領は、日本はインドネシアにとって極めて重要なパートナーであり、日本企業は長年にわたり同国の経済発展と産業化を支えてきたと述べた。その上で、リスクと不確実性が高まる国際環境の下で、日インドネシアの経済関係をより高い次元へ引き上げたいとし、互恵的な経済関係の強化が平和と安定の基盤になるとの認識を示した。

また、同大統領は、貧困や飢餓の克服に向けて、重要鉱物などの資源を原材料のまま輸出するのではなく、下流化(注)を通じて高付加価値化を進める必要があると強調した。あわせて、太陽光、地熱、バイオ燃料などを含む再生可能エネルギーへの転換、電気自動車・電動バイクの普及、製造業の発展、デジタル経済への進出を進める考えを示し、日本企業に対しては、技術、資金、知見を持ち寄る「真のパートナー」として、中長期的な協業と投資拡大を呼びかけた。

写真 講演するプラボウォ・スビアント大統領の様子(ジェトロ撮影)

講演するプラボウォ・スビアント大統領の様子(ジェトロ撮影)

ジェトロの石黒憲彦理事長は主催者あいさつで、人口ボーナスと安定した経済成長を背景に、インドネシアの将来性を日本企業も高く評価していると述べた。また、ジェトロの海外進出日系企業調査では、インドネシアの最大の投資魅力は「市場規模と成長性」と紹介し、ジェトロとして両国企業の協業連携やオープンイノベーション、貿易・投資の拡大を後押ししていく考えを示した。

フォーラムでは、MOU案件の発表も行われ、商業・貿易・投資分野の連携、環境、エネルギー分野への貢献や半導体・人工知能(AI)チップなど次世代・新規分野への投資促進などに関する協力案件などが紹介された(添付資料表参照)。MOU関連案件は合計10件、総額226億ドル相当となった。また、後半のパネルディスカッションでは、「日本・インドネシア価値共創:資源・産業・グローバルサブライチェーンの未来を共に創る」をテーマに、エネルギー移行、産業協力などを巡って、両国企業の協業の可能性や今後の展望について意見が交わされた。

写真 パネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)

パネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)

(注)サプライチェーンの川下を含めた高付加価値化のこと。インドネシア政府は「下流化」という単語を多く用いる。

(八木沼洋文、塚田学)

(インドネシア、日本)

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