広域コンソーシアムのIACOW、国際標準を見据えた洋上風力人材の育成を加速
(日本)
長崎発
2026年04月16日
産学連携洋上風力人材育成コンソーシアム(IACOW)と長崎大学海洋未来イノベーション機構は3月17~18日の2日間、東京ビッグサイトで「洋上風力人材育成フォーラム~産学官連携による人材育成のしくみづくりに向けて~」を開催した。再エネ関連展示会「第25回スマートエネルギーウィーク[春]のウィンドエキスポ(WIND EXPO)」(注1)内で行われたもの。
フォーラムでは、日本の政府、研究機関、産業界、英国スコットランドの代表者らが講演を行い、洋上風力産業の人材育成の現状、方向性などについて発表が行われた。洋上風力分野では外国企業・メーカーも日本市場への参入や日本企業との協業、合弁、連携に高い関心を示しており、日本国内での専門人材の育成が急務だ。
WIND EXPOの様子(ジェトロ撮影)
外国の国別・企業パビリオンも多く出展した(ジェトロ撮影)
長崎大学を含む全国の8大学(注2)と10の発電事業者(注3)、15を超える教育機関などが連携する広域コンソーシアムであるIACOWは、洋上風力発電分野の人材育成を目的として組成された。洋上風力発電の社会実装に必要な高度専門人材の育成を目指し、大学教育カリキュラムの構築や研修体制の整備を進めている。
IACOW副代表で長崎大学特定教授の森田孝明氏は「『人材』もサプライチェーンを構成する要素の1つで、BtoB向けイベントであるウィンドエキスポで話す意義がある」と本テーマの重要性を述べた。「洋上風力発電の先進国である英国の『産学連携型ドクター育成プログラム(アイディコア:IDCORE、注4)』のように、業界で活躍する企業の取り組みを学生に見せ、体験させ、好奇心を触発する機会を与えたい」とIACOWの使命を語った。
長崎県五島沖の浮体式洋上風力発電事業を紹介する森田氏(ジェトロ撮影)
IACOWは2026年度からの5年間を重要な時期と位置付けており、森田氏は「年間20人以上の高度専門人材を継続的に大学から洋上風力産業界へ送り出したい」と意欲を示した。
2026年10月13~15日には、長崎県長崎市で洋上風力発電に関する国際会議「洋上風力サミット」が開催される。同サミットに向けて、長崎県や九州エリアの産業界、教育・公的機関などの連携促進、外国企業からの同地域への注目が高まることが期待される。
(注1)3月17~19日の3日間の会期で参加者数は6万3,274人(主催者ウェブサイト発表
)。
(注2)秋田県立大学、秋田大学、北九州市立大学、国際教養大学、千葉大学、東北公益文科大学、長崎大学、新潟大学(五十音順)。
(注3)アールダブリューイー(RWE)、ENEOS(エネオス)リニューアブル・エナジー、九電みらいエナジー、コペンハーゲンオフショアパートナーズ、JERA(ジェラ)、住友商事、中部電力、東京電力(TEPCO)、東北電力、三菱商事洋上風力(五十音順)。
(注4)大学での高度な研究と、企業での実務経験を両立させながら博士号(EngD)を取得できるプログラム。学生は企業で働きながら研究テーマに取り組むことが可能。
(上原広夢)
(日本)
ビジネス短信 460a45e7aec59b65





閉じる