中東情勢に伴い米カリフォルニア州含め燃料価格が高騰、輸送運賃の上昇が続く

(米国、中東)

ロサンゼルス発

2026年04月08日

中東情勢を受け、米国ではディーゼル燃料価格が上昇している。米国エネルギー情報局(EIA)の報告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、ディーゼル燃料価格の全米平均は4月6日時点で約1カ月前の3月2日と比べ1ガロン(約3.8リットル)当たり約1.75ドル上昇し、5.64ドル(44.8%増)となった。

特にカリフォルニア州では燃料税や独自の環境規制により、もともと燃料単価が高いうえに、同期間に1ガロン当たり2.58ドル急騰し、平均価格は全米平均を上回る1ガロン7.57ドル(51.6%増)に達した。現地では原油価格の変動が激化し、ディーゼル燃料の価格が過去最高まで急騰しているとの報道もみられる(「トラッキングインフォ」紙電子版4月7日)。

同州では先月に州外在住者に発行されていたトラック運転手の商用運転免許証、約1万3,000件が取り消されたことで輸送能力がさらに逼迫している。燃料価格の上昇に加えて、トラックの供給不足が生じており、スポット運賃(注1)は3月に前月比18セント上昇したと報道された(「ジャーナル・オブ・コマース」紙電子版4月6日)。

DATフレイト・アンド・アナリティクスの報告によると、長距離輸送を行う一般貨物輸送の4月のスポット運賃は全米平均で1マイル(約1.6キロメートル)当たり2.69ドル、冷蔵・冷凍輸送の平均運賃は1マイル当たり3.15ドル、建設資材や大型機械などの輸送に使用されるフラットベッドは1マイル当たり3.38ドルと、いずれも前月比で上昇している。米大手輸送会社フェデックスは毎週貨物輸送の燃料サーチャージ(TL:貸し切り、LTL:混載輸送向け)を更新しているが、特に2月中旬から3月下旬にかけてのサーチャージの上昇割合が急速に増加した。TL向けの燃料サーチャージの推移をみると、2月11日の週は前週比横ばいだったが、3月25日の週までいずれの週でも前週比で増加となっており、燃料価格が急速に荷主に転嫁されている。

小口貨物では、米国郵便公社(USPS)は小包を対象に一時的に8%の料金の引き上げを実施するため、輸送コスト増大に伴う料金改定に関する通知を郵便規制委員会(PRC)に提出した。PRCがこの期間限定の料金改定を承認次第、米国中部時間4月26日午前0時から2027年1月17日午前0時まで当該料金が適用となる(注2)。燃料価格の高騰から、輸送コストの引き上げは迅速に進んでおり、今後数カ月間の貨物輸送コストの動きには注意が必要だ。

(注1)不定期に依頼され、その都度指定された場所・時間に荷物を輸送する、単発の業務にかかる運賃。

(注2)特定の郵便小包サービス(プライオリティー郵便エクスプレス、プライオリティー郵便、USPSグラウンドアドバンテージ、および小包セレクト)にのみ適用。第一種郵便切手やそのほかの郵便物には影響が及ばない。

(サチエ・ヴァメーレン)

(米国、中東)

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