三菱マテリアル、米リエレメントとレアアースなど重要鉱物のリサイクル事業で協業
(米国、日本)
シカゴ発
2026年04月08日
三菱マテリアルは3月31日、レアアースなど重要鉱物資源のリサイクル事業を行うリエレメントテクノロジーズ(本社:インディアナ州、以下リエレメント)と日米協業に関する覚書(MOU)の締結と出資を発表
した。具体的には、米国でリエレメント向けの原料調達、委託精製、および同社製品のオフテイク契約(引き取り契約)を引き受けることで三菱マテリアルが北米における資源循環型サプライチェーンに参画する。同時に日本では共同でフィージビリティー・スタディを実施し、両社の技術を活用したレアアース・レアメタルリサイクルの共同事業(合弁会社設立を想定)の可能性を検討する。
半導体、再生可能エネルギー、EV(電気自動車)、バッテリーなどの重要産業を支えるために不可欠な素材であるレアアースは、世界的に安定供給体制の構築が重要な課題となっているが、大規模かつ経済的に材料を分離・精製することが困難であることが供給のボトルネックとなっている。また、米国でのレアアースの再利用は中国や一部の欧州諸国と比較すると未発達で、現在の消費量のわずか1%未満しか再利用されていないといわれている。リエレメントの分離・精製技術は、リサイクル材、鉱山廃棄物、原鉱石を含む幅広い原料から、高純度のレアアース・レアメタル製品へと効率的に加工することが可能であり、独自のクロマトグラフィー技術により設備の小型化、運用コストの大幅な削減に加え、現在主流である有害な溶媒を使用しないため環境負荷低減が実現可能とのことだ。
同社は米国と中国との通商を巡る緊張感が高まる中、2025年4月21日に米国でのレアアース・レアメタル需要急増に対応するため、インディアナ州ノーブルズビル工場の操業設備を拡張すると発表しており、今回の三菱マテリアルとの提携は同社の米国での国内事業を強化・拡大し、グローバル化に向けた一連の取り組みに続くものとなっている。
(星野香織)
(米国、日本)
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