ジェトロ、日欧グリーン協業連携イベントを開催

(日本、欧州)

海外ビジネスサポートセンターサステナブルビジネス課

2026年04月10日

ジェトロと日欧産業協力センター、EUビジネスハブ(注1)は316日、「EU-Japan Green TransitionInnovation Event -SeminarNetworking」を東京で開催した。同イベントは、「スマートエネルギーWeek外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(春)2026」の開催に合わせ、欧州から来日したビジネスミッションを迎えた国際協業連携イベント。欧州のエネルギー関連企業を中心に、日本側・欧州側の合計で156人が参加した。3つのブロックで構成され、各ブロックで日欧企業や関係機関によるセミナーの後、ネットワーキングの時間が設けられた。

「政策動向や戦略的展開」がテーマのブロック1において、経済産業省GX投資促進課の清水淳太郎課長が日本のGX(グリーントランスフォーメーション)戦略について紹介した。同課長は「日本の二酸化炭素(CO2)排出量は世界全体の約3%にとどまることから、国内の取り組みだけでなく国際協業や海外展開を通じた波及効果の創出が不可欠である」と述べ、総額20兆円規模の投資支援が想定されているGX政策「成長志向型カーボンプライシング構想外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を紹介した。同戦略を通じ、日本企業のGX関連技術・製品の海外展開を促進し、国際的な排出削減への波及効果を高めていく考えを示した。

写真 経済産業省セミナーの様子(ジェトロ撮影)

経済産業省セミナーの様子(ジェトロ撮影)

ブロック2は日本企業によるセミナーで、千代田化工建設が登壇した。同社はEPC(設計・調達・建設)企業として売上高の約8割を海外が占め、世界各地でプラント建設実績を有することを紹介した。また、海外スタートアップとの早期連携や情報共有によるリスク軽減、直接投資を通じたスケールアップ支援の事例を紹介した。

ブロック3では日本における地域GX・エコシステム施策をテーマに、国、東京都、自治体、業界団体の各立場から、支援策や事業が紹介された。水素バリューチェーン推進協議会(JH2A)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、EUとの協力関係を重視し、デリゲーションツアーやワークショップ、ビジネスマッチングなどの実施状況を報告した。同機関は日欧産業協力センターとの共同研究により、欧州は水素製造、日本は水素運搬・貯蔵・利用に強みを有するとし、こうした傾向を踏まえた今後の日欧水素ビジネスの道筋を探っていく方針を示した。

写真 JH2Aセミナーの様子(ジェトロ撮影)

JH2Aセミナーの様子(ジェトロ撮影)

また、川崎市は、「川崎カーボンニュートラルコンビナート構想」(注2)を掲げ、水素など新エネルギー社会実現に向けた現実的な取り組みについて紹介した。

参加企業からは「将来的なビジネスパートナーとなり得る、多くの興味深い方々とつながる機会を得ることができた」といった声が聞かれた。

(注1)グリーン・デジタル分野での欧州企業の日本市場参入、日本企業との連携促進を図る、欧州委員会が主導するビジネスマッチング事業。

(注2)川崎市が世界に先駆けて、水素を主体とした新エネルギーの輸入・供給、炭素資源の回収の拡大、エネルギー利用が最適化された工業地域などカーボンニュートラル社会の実現を目指す取り組み。

(木村ローズマリー梨花)

(日本、欧州)

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