米サンフランシスコでローンチ・フェス2026開催、6社が投資対象に選出
(米国)
サンフランシスコ発
2026年04月03日
米国カリフォルニア州サンフランシスコで3月16~17日、ウーバーへの初期投資で知られるエンジェル投資家(注1)ジェイソン・カラカニス氏が率いる起業家コミュニティー「ローンチ(LAUNCH)」による「ローンチ・フェスティバル2026(LAUNCH FEST 2026)」が開催
された。
ローンチは、起業家育成プログラム「ファウンダー・ユニバーシティ」や、商品の市場投入を加速化させる「ローンチ・アクセラレーター」を運営している。また、日本ではジェトロとともに「ファウンダー・ユニバーシティ東京」プログラムを実施している。
イベントでは、メールの生産性向上ツールを提供するスーパーヒューマン創業者のラフル・ボーラ氏や、医療物資輸送用ドローンを展開するジップラインの共同創業者ケラー・リナウド・クリフトン氏らが基調講演を行った。また、ファウンダー・ユニバーシティ東京から参加した10社に加え、オープンクロー(OpenClaw)(注2)など人工知能(AI)関連のスタートアップ30社によるピッチが実施され、投資家からの評価や助言が行われた。ローンチの既存投資先から、業績や成長状況に関する報告も行われた。
ピッチの様子(ジェトロ撮影)
ピッチ後に行われた審査では、投資判断まで踏み込む場面もあった。電気技師などのITに不慣れな現場職向けに、音声対話のみでウェブサイト作成を支援するボイスクローに対して、ピッチ直後にカラカニス氏から12万5,000ドルの出資提案がされ、また同氏から他の投資家に対して、ボイスクローの評価額500万ドルで追加投資が呼びかけられた。また、既存投資先に対しては、成長戦略や資金調達について公開で議論が行われた。年間経常収益(ARR、注3)および保有資金が500万ドル超の企業へは、大型資金調達のための投資家候補の紹介方針も言及された。
最終的に6社が投資対象として選出され、主催側ファンドから各社2万5,000ドルを基本とする投資オファーが提示された。日本からは音声会話を通じた交流を促すサービス「ランダムチャット(ランチャ、Lancha)」を提供するプニョ(PNYO)が選ばれた。プニョの呉季樺最高経営責任者(CEO)は「AIがあふれる時代こそ、人々が安全にすぐつながれる場が求められている。リアルタイムの交流を通じてゼロからの友達づくりを実現するランチャが、影響力のあるカラカニス氏やローンチに評価いただけたことで、その価値をさらに確信することができた」と述べた。
(注1)創業初期の企業に対し、個人の資金で出資を行う投資家。
(注2)自律的にタスクを実行するAIエージェントを構築・実行するためのオープンソース基盤。チャットアプリなどを通じてコンピュータ操作や業務の自動化を行うことができる。2026年初頭以降、利用や関心が急速に拡大している。
(注3)企業が1年間に継続的に得ている売上高を指し、スタートアップでは事業の成長度合いを測る指標として用いられる。
(武田史織、茨木彩月)
(米国)
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