米イラン協議は「核問題」で合意に至らず、米中央軍はイランに出入港する船舶封鎖へ

(米国、イラン、パキスタン、イスラエル、中東)

テルアビブ発

2026年04月13日

2週間の一時停戦に合意した米国とイランは4月11、12日の両日、パキスタンの仲介でイスラマバードにて対面形式の協議を行ったが、停戦の合意には至らなかった。

米国側のJ.D.バンス副大統領は4月12日、協議終了後外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、「多くの議論を行ったことは良いニュースだ」としつつも、「合意に達しなかったことは悪いニュースであり、米国よりもイランにとって悪い結果だ」と語った。合意に至らなかった最大の理由として、イラン側から「核兵器を保有しないという明確かつ長期的な約束」が示されなかった点を挙げた。

イラン外務省のエスマイル・バガイ報道官は同日、X(旧Twitter)に投稿し、協議ではホルムズ海峡、核問題、戦争賠償、制裁解除、そしてイランおよび地域に対する戦争の完全な終結といった議題が話し合われたとした。イランの保守強硬派メディアであるタスニム通信(4月12日付)によると、バガイ報道官は米側の過度な要求により合意には至らなかったとし、最終的に2~3の重要な点で見解の相違が残ったと説明したという。

仲介国パキスタンのムハンマド・イスハーク・ダール副首相兼外相は同日、同国外務省のXへの投稿で、「両国が停戦順守を継続することが不可欠だ」と述べ、今後も仲介を続ける考えを示した。

協議には米国側はバンス副大統領のほか、スティーブ・ウィトコフ大統領特使、ジャレッド・クシュナー氏が、イラン側はモハンマド・バーゲル・ガリバフ国会議長やアッバース・アラーグチー外相がそれぞれ出席した。パキスタン側は、ダール副首相兼外相のほか、サイエド・アシム・ムニール陸軍参謀長が参加した。

米国のドナルド・トランプ大統領は同日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、協議では「最重要の核問題でイランが譲歩しなかった」と指摘。大統領は、米海軍がホルムズ海峡を通過しようとする全ての船舶を対象に封鎖措置を開始し、イランに不正な通航料を支払った船舶については、公海上で阻止すると表明した。さらに、イランが敷設したとされる機雷の除去を開始し、米艦船や民間船舶に対する攻撃があれば「即座に破壊する」と強い警告を発した。

画像 ホルムズ海峡封鎖措置開始に関するトランプ米大統領のSNS「トゥルース・ソーシャル」でのコメント画面(トゥルース・ソーシャルのトランプ大統領の公式アカウントより)

ホルムズ海峡封鎖措置開始に関するトランプ米大統領のSNS「トゥルース・ソーシャル」でのコメント画面(トゥルース・ソーシャルのトランプ大統領の公式アカウントより)

米中央軍(CENTCOM)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは同日、米大統領布告に基づき、米国東部時間4月13日午前10時(日本時間同日午後11時)から、イランに出入港を行う全ての船舶に対する封鎖措置を開始すると発表した。

一方、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は4月11日の演説外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、対イランおよび周辺武装勢力への軍事作戦について「すでに歴史的な成果を達成したが、戦いはまだ終わっていない」と述べ、依然として残るイランの濃縮ウランは「除去されなければならない」と強調した。

イスラエルの軍事衝突の関連情報は、イスラエルとハマスの衝突の特集イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報を参照。

(中溝丘)

(米国、イラン、パキスタン、イスラエル、中東)

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