マクロン大統領が来日、重要鉱物やモビリティー、エネルギー、宇宙分野での協力強化を提唱
(フランス、日本)
企画部企画課
2026年04月06日
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は4月1日、来日に合わせて東京で開催された「主権性、持続可能性、共創を兼ね備えたイノベーション」をテーマにした経済イベントで、重要鉱物、モビリティー、エネルギー、宇宙などの分野での協力強化を訴えた。
また、「技術を大国に依存しない」ことの重要性を強調。日仏の既存の協力強化およびEUと環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)加盟国、そしてインドやブラジル、その他の新興国との「独立した国々の連合」の必要性を呼びかけた。
東京での経済イベントで講演するマクロン大統領(ジェトロ撮影)
フランスにとって、日本はアジアを代表する対フランス投資および雇用創出国だ。同イベントでは、(1)重要鉱物サプライチェーン、(2)脱炭素、(3)イノベーションの3つのテーマでラウンドテーブルが行われ、既存の日仏企業のビジネスと今後の可能性について議論された。日仏連携の具体的な例として話題に上がることが多かったのは、フランスのレアアース精製企業カレスター(Carester)の子会社カレマグ(Caremag)による重レアアース(ジスプロシウム、テルビウム、注)のリサイクルプロジェクト「カレマグプロジェクト」だ。同プロジェクトには、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)とガス大手の岩谷産業が共同で設立する「日仏レアアース(Japan France Rare Earth Company)」が、資本および株主ローンを提供。重レアアースについて、将来の日本の需要の2割相当の供給を見込む長期供給契約を締結した(2025年3月24日記事参照)。
大統領の訪日に合わせ、企業団も来日した。日本の経団連に当たるフランス企業運動(MEDEF)の企業ミッションを、エンジニアリング大手フィブ(Fives)のフレデリック・サンチェス会長兼最高経営責任者(CEO)が率いた。経済イベントにも、エネルギー大手トタルエナジーズや、製造業向けに強みを持つ生成AI(人工知能)開発スタートアップのミストラルAI(Mistral AI)などが登壇した。
ジェトロはこの機を捉え、3月31日にフランス貿易投資庁(ビジネスフランス)と2国間の貿易と投資のさらなる拡大に向けた相互協力を目的に協力覚書(MoC)を更新した。
ビジネスフランスのルイ・マルゲリットCEO(左)とジェトロの片岡進副理事長(右)による署名式(ジェトロ撮影)
(注)レアアースの中でも原子量が大きいもの。電気自動車のモーター用磁石の耐熱性向上などに使用される。
(板谷幸歩)
(フランス、日本)
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