サウジアラビア公共投資基金(PIF)、2026~2030年戦略を発表

(サウジアラビア)

リヤド発

2026年04月17日

サウジアラビア政府系ファンドの公共投資基金(PIF)は4月15日、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子兼首相を議長とする理事会において、2026~2030年を対象とした新たな戦略を承認し、発表した。

同戦略はPIFの長期戦略の継続として位置付けられており、競争力のある国内エコシステムの構築、分野間の連結、戦略資産の潜在力最大化、長期的な投資リターンの向上を通じて、同国の経済変革を引き続き推進し、国民の生活の質を高めることを目的としている。

新戦略の下でPIFは、投資効率の向上、ガバナンスおよび透明性の強化、制度的卓越性の確立を重視するとし、2026~2030年戦略において、投資について次の3つのポートフォリオに整理する方針を示した。

1. Vision Portfolio(ビジョン・ポートフォリオ):国内経済の成長促進と投資間の相乗効果の強化を目的とし、6つの競争力ある国内エコシステムの構築を通じて国家の優先課題に貢献する。対象分野は、(1)観光・旅行・エンターテインメント、(2)都市開発および居住性向上、(3)先端製造業およびイノベーション、(4)産業・物流、(5)クリーンエネルギー・水・再生可能インフラ、(6)未来都市NEOM。

2. Strategic Portfolio(戦略ポートフォリオ):主要な戦略資産を積極的に管理し、金融面での収益と経済的インパクトの最大化を図る。

3. Financial Portfolio(金融ポートフォリオ):世界市場における直接・間接投資を通じ、持続可能な金融リターンの確保と国富の長期的成長を目指す。

PIFは新戦略の下で、民間セクターを持続可能な経済発展における重要なパートナーとして位置付け、民間投資家の参画や官民連携を通じて経済変革を支える役割を引き続き後押しする方針だ。

(林憲忠)

(サウジアラビア)

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