タイ商務省、ガソリン禁輸に続き、パーム油輸出で許可制度を導入
(タイ、中東)
バンコク発
2026年04月10日
タイ商務省は4月6日、パーム油輸出に許可制度を導入することを発表
した。中東情勢への対応として、国内で生産可能なバイオ燃料であるパーム油の国内供給を確保し、価格の安定化を図ることが狙いだ。
輸出許可の対象となるのはパーム原油で、関税分類(HS)コードの1511.10.00に指定される。4月7日以降、商務省傘下のタイ物品・サービス価格中央委員会(CCP)の許可がない限り、輸出は禁止となった。許可を受けた事業者は、許可書に記載された種類や(商品)カテゴリー、数量、期間、仕向け地に従って輸出し、当該許可書を各輸出貨物に添付する必要がある。許可は、1回の輸出にのみ有効。
商務省・国内貿易局(DIT)のウィテヤコーン・マニーネット局長は、世界的な原油価格の上昇により、エネルギー分野におけるバイオディーゼルの利用拡大が見込まれると発言した。政府が需給を管理し、価格の安定維持と、アブラヤシ農家の収入確保を図る必要があると述べた。タイ農業経済局は、2026年のパーム原油生産量を約394万トンと予測している。2月時点のパーム原油の在庫は約37万1,000トンで、適切な水準としている。
これに先立ち、タイ政府は3月6日、燃料不足を防ぐため、「燃料不足対策および予防に関する緊急政令第3条(1973年)」に基づく首相令2号(2026年)
を発出し、ガソリンとガソホール・ベースガソリン、高速ディーゼル、A1航空燃料、液化石油ガス(LPG)を輸出禁止にしている(注1)。
タイ石油公社(PTT)
によると、4月5日時点のバンコクにおける、1リットル当たりの燃料価格について、ディーゼルは50.54バーツ(約253円、1バーツ=約5.0円)、ガソホールE20(エタノール混合率20%)は38.95バーツ、ガソホール(注2)91(レギュラー)は43.58バーツ、ガソホール95(ハイオク)は43.95バーツ、ガソリン95(ハイオク)は52.54バーツとなっている。いずれも3月上旬と比べて10~20バーツ以上値上がりしている(添付資料図参照)。
(注1)次の場合は適用外(輸出可能)となる。
- ラオスおよびミャンマーへの輸出
- 関税法にのっとり、保税倉庫またはフリーゾーンに保管され、輸出用に輸入された燃料
- エネルギー事業局が定める特性および品質に適合せず、国内販売できない燃料
(注2)ガソホールは、ガソリンとエタノールの混合燃料を指す。タイにおいては、E20など特段の明記がない限り、ガソホールのエタノール混合率は10%。
(藪恭兵)
(タイ、中東)
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