山東省、ペット産業国際化への支援が本格化
(中国)
青島発
2026年04月27日
中国山東省青島市の青島国際博覧センターで4月16日、第2回金諾アジア太平洋国際ペット産業展示会の開催に合わせ、「アジア太平洋国際ペット産業マッチング発展会議」が開催された。午後のセッションでは、ジェトロ青島事務所の皆川幸夫所長が「日本のペット市場の現状と日中連携の可能性」について講演したほか、福建ペット協会会長の陳聡煒氏、ペティ(佩蒂)海外責任者の戈剣峰氏、有寵匯・古徳越境創始者の王斌氏の3人が、中国ペット企業の海外進出戦略について講演した。
陳氏はグローバルペット市場について、2026年に2,734億ドルに達すると予測した上で、東南アジアの成長率が30%超と際立って高いことを強調した。中国サプライチェーンの強みとして、広東省・山東省では発注から3日でサンプル作成、15日で量産が可能であること、製造コストが欧米比30~40%低いことを挙げた。また「単なる輸出」と「海外進出」は本質的に異なるとし、現地に販売チーム、アフターサービス、イノベーション部門を持つ真の現地化が不可欠だと訴えた。海外倉庫の活用により物流コストが20%削減、リピート購入率が25%向上するとするデータも示した。
ペティの戈氏は、カンボジアへの生産拠点移転が奏功し現在同社の対米輸出の95%以上を担うと紹介した。同国を選んだ理由として、対米輸出関税が現在19%と相対的に低水準であること、米ドルが流通し外為リスクがないこと、法人所得税が最大9年間免税であることなどを挙げた。同社はカンボジアのシアヌークビルに「博格経済特区」(140ヘクタール)を運営し、特区内では通関・工商登記などのワンストップサービスが受けられるとした。
王氏は越境ECを通じた消費者直販への移行で利益が5~8倍になり得るとし、ティックトック(TikTok)活用によるフィリピンでの投資対効果18倍の事例を紹介。工場は受注生産には習熟している一方、消費者への直接販売やブランド構築のノウハウを持たないケースが多いと指摘し、ブランド化への戦略的取り組みを促した。
山東省はペットフード生産量が全国の50%以上・アジア全体の17〜20%を占め、ペット用品も全国の40~60%を生産する中国最大の産地だ(「青島新聞網」4月20日)。同展示会に先立つ4月10日には青島市西海岸新区が「ペットフード産業発展支援十項政策」を発表し、1社当たり最大600万元の補助金を設定するなど、地方政府によるペット産業の国際化支援が本格化している。同省企業の海外展開の動向は今後も注目される。
ペット産業マッチング発展会議の様子(青島金諾国際会展提供)
(皆川幸夫)
(中国)
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