米労働省、企業のサプライチェーン上の労働搾取リスクの評価ツールを発表
(米国)
ニューヨーク発
2026年04月13日
米国労働省国際労働局は4月8日、企業がグローバルサプライチェーンにおける労働搾取に起因するリスクを特定するための新たな「自己評価ツール
」を公表
した。レスポンシブル・ビジネス・アライアンス(RBA、注)
と労働省の共催イベントで公表された今回のツールは、米国の労働者を最優先し、米国企業のための公正な競争環境を回復するというトランプ政権の取り組みの一環として位置付けられている。
同ツールの導入に際し、ロリ・チャベス・デレマー労働長官は発表の中で「労働省は、外国における労働搾取や不正な貿易慣行から米国産業を守る姿勢を固持する」と述べた。また、キース・ソンダーリング労働副長官は、「外国の競合他社による労働搾取や制度の悪用により、米国の労働者が不利益を被るべきではない」とし、自己評価ツールの導入は、企業がサプライチェーンにおける労働関連のリスクを早期に発見し、問題を解決することに貢献すると強調した。
今回導入されたツールは次の4つのポータルで構成されている。
145カ国以上における重大な労働法違反に関わるビジネス上のリスクに関する情報を提供するモバイルアプリ。強制労働を利用して生産された製品などについて、国およびセクター別に詳細な情報を提供することで、企業による強制労働産品の調達・輸入の防止に貢献する。
労働搾取に関する労働省の調査データと、商務省国勢調査局の輸入統計データを統合したダッシュボードで、労働搾取への関与のリスクがある輸入品のリストを作成することが可能。ダッシュボードは国・地域別と輸入品目別に分かれており、対米輸入額と労働搾取のリスクの種類を特定できる。
企業がサプライチェーン上の労働関連リスクを特定し管理できるよう、サプライヤーの評価や法的レビューを含む実用的なガイダンスを提示するポータル。デューディリジェンスシステムの構築に向けた8つのステップの詳細と関連リソースを提供している。
(4)トレーサビリティ・ポータル(Traiceability Portal)![]()
サプライチェーンマッピングを支援するツール。インフォグラフィックなどを利用した製造ネットワークの可視化を通じ、企業がサプライチェーンにおける潜在的なリスクを特定できる。グローバル市場で労働搾取が潜む産業セクターなどを特定する。
LaborShieldのイメージ画像(労働省ウェブサイトより)
(注)RBAはサプライチェーンにおける責任あるビジネスを促進する世界最大規模の非営利団体。米国政府だけでなく、国連開発計画をはじめとする国連機関とも多様なプログラムを推進している。
(久峨喜美子)
(米国)
ビジネス短信 06bc3baa2565557a





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