中央回廊の拠点として開発進むドライポート、担当者に聞く

(ジョージア)

調査部欧州課

2026年03月17日

ジョージアの首都トビリシ郊外にあるドライポートは2021年に建設が始まり、2025年6月に第1期工事分が稼働した。カスピ海横断輸送ルート(中央回廊)上の拠点として、黒海沿岸にあるジョージアの主要港であるバトゥミ港およびポチ港からの貨物を鉄道やトラック輸送で運ぶ中継地点となる。3月5日に現地を訪問し、運営会社「ドライポート・トビリシ」の担当者に話を聞いた。

ドライポートにはアラブ首長国連邦(UAE)のADポーツが60%を出資し、残りをノルウェー系でシンガポールに本社を置くウィルヘムセン・ポーツ・サービスと、地元の投資会社インベコが出資する。

稼働した第1期工事分の敷地面積は9万4,000平方メートルで、年間貨物取扱能力は10万TEU。敷地内は保税地域となっており、鉄道の引き込み線も整備されている。第2期工事を実施中で今夏に完了する予定となっている。完工すると貨物取扱能力は20万TEUとなる。

写真 ドライポート内にある鉄道線(ジェトロ撮影)

ドライポート内にある鉄道線(ジェトロ撮影)

ドライポート・トビリシのマーケティング担当サロメ・ジャパリゼ氏によると、ドライポートで取り扱う貨物の多くは、バトゥミ港やポチ港から鉄道でトビリシ中央駅を通じて、またはトラックで届く。貨物量の面では、バトゥミ港やポチ港からの貨物がバクーなど西側から来る貨物量より多い。日本からの中古車も扱うことがあるという。

ジョージアは近隣のアルメニア、アゼルバイジャン向け物流の中継拠点でもある。ジャパリゼ氏は、「(ドライポート内の)倉庫に在庫を保管し、必要に応じて近隣諸国へ供給することで、輸送時間やコストの削減が可能」と使い勝手をアピールした。倉庫には中国製のエアコンや洗剤などが保管されていた。

写真 ドライポート内の倉庫(ジェトロ撮影)

ドライポート内の倉庫(ジェトロ撮影)

2月28日に起きた米国によるイラン攻撃の影響について、レバン・ベルゼニシビリ営業マネージャーは、「現時点でジョージアや当ドライポートへの物流に対する直接的な影響はないが、トラック輸送や設備運用に必要な燃料の価格動向に注目している」と述べた。紛争が長引けば、黒海やカスピ海横断国際輸送ルート(中央回廊)を通じての輸送の増加が見込まれるとみている。

(浅元薫哉)

(ジョージア)

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