スロバキア政府、自動車用軽油の消費制限や外国車両への特別価格適用などを導入
(スロバキア、チェコ、ウクライナ、ハンガリー、クロアチア、ロシア、中東)
プラハ発
2026年03月25日
スロバキア政府は3月18日、「石油危機時における自動車用軽油の消費制限措置を定めた政令」を承認した。同政令は3月19日付で発効し、有効期限は30日間に限定されている。
政府はウクライナ経由のロシア産原油の「ドルジバ・パイプライン」稼働停止に鑑み、2月18日に「石油非常事態宣言」を発令し、翌19日付発効にて、国家備蓄から最大25万トンの原油を国内最大の原油精製会社スラブナフトに供給することを決定していた。
今回の政令は石油危機に関連した第2の暫定措置施行(30日間)を定めたものだ。具体的な制限措置内容は次のとおり。
- 国内ガソリンスタンドにおける軽油販売は、当該車両の燃料タンクまたは携行用容器1個に限り最大10リットルのみ給油可能。無人のセルフサービス式スタンドあるいは同措置を施行できないスタンドは、この期間営業できない。
- 当該車両1台当たりの軽油給油にかかる料金を最大400ユーロに制限する(大型車両への給油を想定した措置)。
- スロバキア国内からEU加盟国または第三国への軽油輸出を一時的に制限する。ただし、車両への給油による国外持ち出しは、この場合の輸出には当たらない。
- スロバキア国外で登録されたすべての車両に対して、財務省が定める特別価格が適用される。
なお、上記制限措置は、警察、軍隊、消防、救急などの車両には適用されない。
ロベルト・フィツォ首相は、「燃料の価格安定を維持することは極めて重要なこと」と強調した。また国外登録車両に対する軽油の特別価格設定措置に関しては、国内の価格がポーランドと比較して低いことから、スロバキア北部にポーランドからの給油車両が殺到している状況を鑑みたものと説明。また「スロバキアの軽油価格はV4(ビシェグラード4カ国、注)で最低」と指摘している。政令の有効期限については、必要があれば延長の可能性もあると述べた。
一方、ドルジバ・パイプラインからの原油供給停止への対策として、デニサ・サコバー経済相は同日、チェコのカレル・ハブリーチェック産業貿易相と協議し、同パイプラインの稼働停止が長期化した場合、チェコがスロバキアに原油を供給することで合意した。また、アドリア・パイプライン経由のクロアチアからの原油輸送の可能性について、クロアチアとハンガリー間の協議の仲介役をチェコが担う用意もあると、チェコ側は提案している。
(注)ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーの中・東欧4カ国。
(中川圭子)
(スロバキア、チェコ、ウクライナ、ハンガリー、クロアチア、ロシア、中東)
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