オフプライス業態の需要根付く、米大手3社の第4四半期決算
(米国)
ニューヨーク発
2026年03月06日
米国オフプライス小売り大手のTJXカンパニーズ(以下、TJX)は2月25日、ロス・ストアーズ(ロス)は3月3日、バーリントン・ストアーズ(バーリントン)は3月5日に、2025年11月~2026年1月期(注1)の決算を発表した。各社とも堅調で、オフプライス業態(注2)が依然として強い支持を受けていることが示された。
TJXは好調な業績を維持した。純売上高は前年同期比9%増の177億4,300万ドルとなり、市場予想を上回った。既存店売上高も5%増と堅調で、客数・客単価のいずれも上昇した。アーニー・ハーマン最高経営責任者(CEO)は、割安感の維持を最優先に価格改定を限定的にとどめたことが、顧客満足度の向上につながったと分析した。2026年度通期の売上高は前年度比7%増の約603億7,200万ドルとなり、同社史上初の600億ドルの大台乗せを達成した。なお、2027年度通期の見通しは、既存店売上高で2〜3%増を見込んでいる。
ロスの純売上高は前年同期比12%増の66億3,549万ドルと市場予想を上回り、既存店売上高も9%増と力強い伸びを示した。ジム・コンロイCEOは、特に靴や化粧品を含む全部門でのプラス成長を報告。ブランド拡充による商品力の強化と、新たな広告戦略が奏功し、新規顧客の獲得とブランド認知の向上につながったと述べた(「ウォールストリート・ジャーナル」紙2026年3月3日)。また、成長の多くは競合他社からではなく、総合小売りや百貨店などからのシェア獲得によるものだとも分析する。1株当たり利益(EPS)は2.00ドルで、アナリスト予想(1.77~1.85)を上回った。営業利益率も12.3%と予想を超えた水準を維持した。これに伴い株価は発表後に上昇し、投資家の評価が高まった。なお、2025年度通期では、純売上高が前年度比8%増の228億ドルに達し、既存店売上高も5%増加した。2026年度通期の見通しでは、既存店売上高で3~4%増を見込んでおり、堅調な消費需要を背景にする成長継続を示唆した。
バーリントンの純売上高は前年同期比11%増の36億4,250万ドルに達し、既存店売上高も4%増加した。消費者の節約志向は根強く、主要顧客である低・中所得者層の「お得感」への需要を取り込んだかたちだ。2026年度通期の売上高見通しについても、前年度比8~10%増と好調に推移すると見込む。一方で、同社によると、ヒスパニック系世帯が多い地域の店舗では業績が低迷しているという。トランプ政権による移民取り締まりの影響で、ヒスパニック系顧客による売り上げの減少を報告する企業が、さまざまな業界で相次いでいる(「ウォールストリート・ジャーナル」紙2026年3月5日)。
(注1)TJXは2026年度、ロスとバーリントンは2025年度の第4四半期決算。
(注2)過剰在庫品やシーズンオフの商品を仕入れて、通常の小売価格より安く販売する業態。
(樫葉さくら)
(米国)
ビジネス短信 df5790a2266ce349






閉じる