中国、石油製品価格引き上げ、中東情勢受け輸出停止の動きも

(中国)

上海発

2026年03月24日

中国国家発展改革委員会(NDRC)は3月9日、中東情勢に起因する国際市場での原油価格の上昇を受け、国内の石油製品価格を引き上げると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。ガソリンは1トン当たり695元(約1万5,985円、1元=約23円)、軽油は同670元引き上げとなった。同措置は、3月10日午前0時から適用されている。また、NRDCは中国石油天然気集団(ペトロチャイナ)、中国石油化工集団(シノペック)、中国海洋石油集団(CNOOC)などに対し、石油製品の生産および調達・輸送を適切に手配し、市場の安定供給を確保するよう求めたほか、各地当局には価格政策の厳格な執行と市場監督の強化を指示した。

石油製品の輸出停止報道も

こうした中、ロイター通信は3月12日、中国政府が3月の石油製品輸出を停止したと、複数の情報筋の話として報じた。対象は3月11日時点で通関を終えていないガソリン、軽油、航空燃料であり、空港で航空機に直接給油するバンカリング用ジェット燃料は対象外とされたという(「ロイター」3月12日)。なお、中国政府による公式発表は現時点で確認されていない。

米国エネルギー情報局(EIA)によると、中国の石油精製能力は2024年時点で1日当たり約1,900万バレルと世界最大級の規模を持つ。また、中国の石油製品輸出の内訳は、ガソリンおよび混合用ガソリン成分が38%、軽油が29%、航空燃料・灯油が25%を占めている。また、2024年の最大輸出先はシンガポールで、ガソリンおよび混合用ガソリン成分輸出の約半分が同国向けとなっている。

なお、中国では、ガソリン、軽油、航空燃料などの石油製品輸出は、中国商務部の輸出割当量制度により管理されている。国内需給や市況などを踏まえて輸出数量が管理・調整される。

輸出停止の報道に先立ち、中国外交部の郭嘉昆報道官は3月9日の定例記者会見で、「エネルギー安全確保は世界経済にとって極めて重要であり、中国は自らのエネルギー安全を保障するために必要な措置をとる」と述べていた。

(伊藤彩菜)

(中国)

ビジネス短信 ce728263e5d14eea