米国・ウクライナ復興投資基金に2カ月で138件のプロジェクト申請

(ウクライナ、米国)

キーウ発

2026年03月05日

ウクライナ経済・環境・農業省は3月3日、米国・ウクライナ復興投資基金(URIF)に受け付け開始から最初の2カ月間で138件の投資プロジェクト申請が提出されたと発表した。このうち22件が、さらなる審査の対象に選ばれた。また、その中の8件はすでに具体的な準備が進んでいるとし、これら8件の総事業規模は12億ドルに上る。

申請案件数を分野別にみると、エネルギーおよびエネルギー安全保障が全体の62%と最多を占め、次いで運輸・物流インフラ(16%)、重要鉱物(12%)、先端技術・通信(8%)と続いた。

イェホル・ペレリヒン経済・環境・農業省次官は、「申請件数の多さと海外投資家からの高い関心は、ウクライナが大きな投資ポテンシャルを有していることを裏付けている」と述べた。

URIFの申請受け付けポータルは2026年1月7日に開設された。ユリア・スビリデンコ首相は自身のSNSで2月13日、受け付け開始から最初の1カ月で60件を超える投資プロジェクト申請が提出され、そのうちの37件はウクライナ企業からのものだったと明らかにした。また、「2026年末までに最初の3件の投資契約を締結することを目指す」と述べた。

URIFは、ウクライナと米国の政府間協定に基づき設立された(2025年5月2日記事参照)。初期資本は1億5,000万ドル。米国国際開発金融公社(DFC)とウクライナ政府がそれぞれ7,500万ドルを拠出する。米国のコンサルティング会社であるアルバレス・アンド・マーサル(A&M)が投資顧問を務め、毎月開催されるプロジェクト選定委員会がURIFの戦略的優先事項に沿って投資案件を選定する。

DFCのプレスリリース(2025年9月17日)によると、URIFの初期資本は、ウクライナ側が受け取る将来的なロイヤルティー(注)が段階的に基金に拠出されるまでの初期投資段階を支える。また、初期資本の投入を通じて民間部門の投資を呼び込み、重要鉱物やエネルギーといった戦略的分野のインフラ整備や資源開発への投資を加速させることで、ウクライナの復興と長期的な経済回復を後押しするとしている。

(注)ウクライナ政府が重要鉱物や石油・ガスなどの分野の新たな開発ライセンスを貸与することで得られる収益。このうち50%をURIFに拠出する。

(坂口良平)

(ウクライナ、米国)

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