スリランカ、2025年のFDIは前年比73.2%増、優遇税制の明確化や輸出加工区拡大で投資誘致を促進
(スリランカ)
コロンボ発
2026年03月27日
スリランカ投資委員会(BOI)の2025年の外国直接投資(FDI)統計によると、対内直接投資額は前年比73.2%増の10億6,312万ドルだった(添付資料図参照)。BOIはこの対内直接投資額の増加について、マクロ経済の安定化などにより海外投資家のスリランカに対する信用回復が寄与した、と分析している。スリランカの対内直接投資額は、2022年に発生した対外的な債務不履行により国際的な信用が低下し、2023年以降減少していた。
国・地域別では、シンガポールからの投資額が最も多く3億1,900万ドル(前年比16.1倍)、次いでインドから2億1,400万ドル(65.1%増)、フランスが1億2,200万ドル(10.6%減)、オランダが1億1,800万ドル(39.1%増)となった(添付資料表1参照)。日本からは1,600万ドル(33.8%増)となり、2011年以来14年ぶりに中国(1,400万ドル)を上回った。
業種別では、製造業が前年比87.1%増の4億8,600万ドル、インフラ関連が61.7%増の4億500万ドル、サービス業が62.2%増の1億6,800万ドルと拡大した(添付資料表2参照)。
スリランカ政府は、2026年の対内直接投資額の目標を15億ドルに設定し、税制優遇措置の明確化や輸出加工区(EPZ)の拡大を通じ、外国企業の誘致を推進する方針だ。
また、スリランカ財務・計画・経済開発省は2月8日、2025年12月に改正された戦略的開発事業(SDP)法
に基づき、税制優遇措置の対象基準を発表
した。SDPは、投資額が5,000万ドルを上回り、農業では50人、インフラ開発やサービス・観光業では100人、製造業では250人以上の雇用を創出する事業を対象とし、法人税が投資額に応じて5~10年免除される。加えて、事業実施期間中は資本財や建設資材への関税、付加価値税(VAT)、港湾・空港開発税(PAL)、輸入税(CESS)が免除される。免税措置は、BOIがSDPの候補事業を特定し、財務・計画・経済開発省が費用便益分析に基づいてBOIに推薦した上で、BOIが決定する。
今後、スリランカ政府は、9カ所のEPZの設置を検討している。これまでEPZがなかった北部州でも、カンケサントライ、パランタン、マンクラムの3カ所にEPZを設置し、地域間の均衡発展を図る予定だ。アージュナ・ヘーラットBOI長官(当時)は2026年1月21日、北部州ジャフナで開催された「Northen Investment Summit」に登壇し、EPZの目的について「カンケサントライはアパレル製品の製造、パランタンは化学産業、マンクラムは農業や酪農、漁業の加工食品製造に向けた拠点となる」と語った。
(大井裕貴、ディロン・ヤシュミタ)
(スリランカ)
ビジネス短信 cd8ea51ea5de0701






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