スリランカ政府、中東情勢を受けて燃料供給対策を発表
(スリランカ、中東)
コロンボ発
2026年03月19日
スリランカ政府は3月16日、昨今の中東情勢により燃料供給に支障が生じる可能性があるとして、毎週水曜日を政府機関の特別休日とすることを閣議決定した。行政・州議会・地方政府省は翌17日に通達
を出し、保健、港湾、水供給、税関などのエッセンシャルサービスを本措置の例外とする一方で、政府機関に対して式典などの行事の開催を控えるよう求めた。
また、スリランカ政府は3月15日、適正な燃料供給を確保するため、1週間の給油上限量(添付資料表参照)を定めた配給制度を導入した。給油時には、政府が利用者ごとに発行したQRコードを提示する必要がある。QRコードを利用した給油システムは、外貨不足によって燃料供給が滞った2022年8月に導入されたが、燃料不足の解消に伴い、2023年9月に廃止されていた(2023年9月6日記事参照)。
その一方で、スリランカ国内では燃料価格の上昇も見られる。セイロン石油公社は、2026年3月1日にオクタン価92のガソリン価格を292スリランカ・ルピー(約149円、1スリランカ・ルピー=約0.51円、以下ルピー)から293ルピーに引き上げたが、オクタン価95のガソリンは、340ルピーを維持した。しかし、3月10日にはオクタン価92のガソリンを317ルピーに、オクタン価95のガソリンを365ルピーに引き上げた。
スリランカのアヌラ・クマーラ・ディサーナーヤカ大統領は3月17日、記者会見で中東情勢に関する声明
を発表した。中東での戦争に対しては中立を堅持すると強調した上で、市民の暮らしを守り、あらゆる打撃に耐えられる経済の構築を図る姿勢を示した。同大統領は併せて、原油積載船のスリランカへの来航が遅延し燃料供給に不足が生じる可能性を指摘した一方で、原油やディーゼル燃料に関する入札の実施や、輸出や観光に関わる事業者への燃料の優先供給、上述のQRコードによる燃料配給などの措置を通じ、経済への打撃の最小化を図る考えを示した。
(大井裕貴)
(スリランカ、中東)
ビジネス短信 cb5ebcd43f02f7ea






閉じる