「東アフリカビジネス・投資サミット&エキスポ2026」がナイロビで開催

(ケニア、東アフリカ共同体(EAC))

ナイロビ発

2026年03月19日

東アフリカビジネス協議会(EABC)は、ケニア民間セクター連盟(KEPSA)、東アフリカ共同体(EAC)事務局と共催で、2月24~25日の2日間にわたって「東アフリカビジネス・投資サミット&エキスポ2026(EABIS 2026)」をケニアのナイロビで開催した。

同サミットのテーマは「EAC地域内外の貿易および投資の拡大に向けた民間セクター主導の地域統合の促進」で、EAC域内外から政府関係者、業界経営層、投資家、金融機関、国際機関など450人以上が参加し、60団体以上の出展があった。開会式では、EAC閣僚理事会議長兼ケニアEAC・地域開発長官のベアトリス・アスクル・モー氏がEAC域内貿易およびその投資の成長に可能性を示し、続いてジョン・ルアル・アコル・アコルEABC議長がその成長性を認める一方で具体的な「成果」が出ていないことを指摘した。ジャス・ベディKEPSA会長兼EABC副議長は非関税障壁、規制の不整合、予測不可能な税制への対処などの課題に言及し、EAC加盟国に対し関税同盟および共通市場議定書の下で合意された政策を完全履行するよう、強く求めた。

1日目は、EAC地域統合の進捗と課題が中心議題となった。非関税障壁(NTBs)の撤廃による市場効率化が強調され、非関税障壁による地域GDP損失は2〜3%との分析が共有された。また、製造業の付加価値不足が課題とされ、自動車・医薬品・皮革などバリューチェーンの強化が必要と報告された。アレクサンダー・フィアリー駐ケニア・ドイツ副大使はEU・ケニア経済連携協定(EPA)に触れ、投資先として東アフリカ市場を強化するため、EPAによる法整備、予見性のある市場形成の重要性を強調した。総じて、地域統合の鍵は制度改革を「実施段階」に移すことであるとの共通認識が確認された。

2日目は、物流・インフラ改革が主要テーマとなり、週7日24時間国境運用やデジタル税関など貿易円滑化措置が強調された。ハイレベルCEO(最高経営責任者)対話では、サービス貿易の統合について、規制調和、専門職の地域間移動、単一通貨構想の推進が優先課題として示された。産業化促進については、非関税障壁撤廃、関税統一、PPP(官民連携)による製造業強化が主要論点となった。中小企業支援では、保証制度、資金調達アクセス改善、女性・若者主導企業の支援、地域間競争力向上に向けた貿易手続きの簡素化などが提案された。さらに、eコマースなどのデジタル貿易の推進とグリーン物流(EV普及・再エネインフラ)が、新成長領域として注目された。

議論の多くは、改革から「結果」への移行、そして官民連携の強化を求めるものであり、地域統合を実質的に加速させる方向性が明確となった。

(松野はるな)

(ケニア、東アフリカ共同体(EAC))

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