中国、2025年はオンライン消費関連トラブルが苦情や通報の5割強
(中国)
北京発
2026年03月19日
中国の国家市場監督管理総局は微信(Wechat)の公式アカウント「市説新語」で、2025年の消費者による苦情や通報の状況について紹介した。同局によると、2025年全国の市場監督管理部門が受理した苦情や通報、相談件数は4,386万6,000件となった。このうち、苦情件数は前年比9.3%増の2,036万6,000件、通報件数は11.4%増の609万4,000件、相談件数は1,740万6,000件となった。
主な苦情内容は、「アフターサービス(苦情件数に占める割合は26.3%、以下同)」「品質(19.5%)」「食品安全(11.7%)」「契約(10.3%)」などに集中した。アフターサービスに関する苦情は3年連続で最多となっているほか、契約に関する問題が前年比40.3%増と最も高い伸びを示し、返金対応の遅延・拒否、契約条項の不透明さ、不当条項を含む定型契約、契約不履行などが挙げられていた。
通報された問題の内訳をみると、「消費者権益の侵害」「不正競争行為」「広告関連の違法行為」「食品安全関連の違法行為」「製品品質関連の違法行為」に関する案件が全体の約7割を占めた。
また、「商品」に関する苦情は前年比8.1%増の1,320万件となり、受理された苦情の64.8%を占めた。そのうち、食品が最も多く、次いで衣料品、家庭用品、交通機関、通信機器が続いた。一方、「サービス」に関する苦情は11.7%増の716万6,000件で、受理された苦情全体の35.2%となった。分野別では、飲食・宿泊が最多で、販売、インターネット、教育研修、文化・娯楽・スポーツが続いた。
このほか、ネットショッピング関連の苦情や通報が全体の56.9%を占めるなど、オンライン消費におけるトラブルが際立っていることや、出前、充電サービス、スマート製品など新興分野でのトラブルも増加していることが紹介された。
中国では1991年以降、毎年3月15日の「世界消費者権利デー」に合わせて、中国国営放送の中央電視台(CCTV)が、消費者の権利を侵害したとされる企業や事例を告発・批判する特別番組「315晩会」を放送している(注1)。2026年の番組では、食品安全問題、未認可医薬品、電子商取引(EC)における虚偽広告、ライブコマース詐欺、違法な電動自転車、人工知能(AI)におけるGEO違法操作(注2)、投資詐欺の7件の違法事例が取り上げられた。
(注1)外資系企業が番組の取り上げ対象となることもある。2024年の放送では、ドイツの自動車大手BMWの高級セダン「530Li」における技術的欠陥(プロペラシャフトから異音が発生する問題)と、それに対する消費者の不満が取り上げられた。一方、2025年と2026年の番組では、外資系企業が取り上げられることはなかった。
(注2)GEOはGenerative Engine Optimization(生成エンジン最適化)の略語で、AI検索や生成AIが回答を生成する際に、自社のブランドや商品を言及させるための手法のこと。
(張敏)
(中国)
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