上海市、多国籍企業の地域本部・外資系研究開発拠点などに各種の支援
(中国)
上海発
2026年03月24日
上海市政府は3月18日、多国籍企業の地域本部30社および外資研究開発センター15カ所を認定し、龚正上海市長が認定証書を授与した。認定を受けた多国籍企業の地域本部、多国籍企業の事業部本部、外資研究開発センター、オープンイノベーションプラットフォームなどのプロジェクトで、関連の条件を満たす場合は、上海市多国籍企業地域本部発展資金管理弁法
に基づいて各種の資金支援を受けることができる。
今回認定された企業は、自動車、集積回路、バイオ医薬、ハイエンド装備、ファッション・消費財など、同市の重点発展産業領域に集中している。米国のアッヴィは、上海の運営本部を地域本部へ格上げしたことで認定され、韓国の現代自動車は既存の上海研究開発拠点が外資研究開発センターとして認定された。また、ドイツのメルセデス・ベンツは研究開発拠点、英国のリオ・ティントやフランスのピュブリシスなどは中国本部の設置によって認定された。同市政府が引用した報道によると、今回の認定企業にはフォーチュン・グローバル500企業8社が含まれる。さらに、拠点のレベルをみるとアジア太平洋地域本部4社、中華圏本部4社、事業部本部3社、グローバル研究開発センター1カ所が含まれている(「新民晩報」3月18日)。
報道によると、アッヴィ中国の副社長兼中国医薬事業部総経理の董莉君氏は、同社上海本部の地域本部化により「より包括的な戦略策定、投資決定、資金管理、研究開発調整などの機能を担う」としている。また、中国国内の13の医療機関、50以上の臨床研究拠点と連携し、浦東新区だけでも20以上の重点プロジェクトを展開するなど、中国での研究開発を強化している(「新民晩報」3月18日)。
現代自動車の上海研究開発拠点は、人員を現在の300人超から2027年までに500人規模へ拡大する計画だ。AI(人工知能)、自動運転、ロボタクシーなどの分野に迅速に対応するため、中国の主要なICT企業や科学技術関連スタートアップ企業との連携・共同研究開発を強化する方針を示している(「新民晩報」3月18日)。
同市政府によると、2025年に上海で新たに設立された外資系企業数は6,300社超(前年比6.8%増)、実行ベースの投資額は160億ドル超となった。2026年2月時点の多国籍企業の地域本部は累計1,084社に上り、研究開発センターは647社に達している。同市は今後、制度型開放やビジネス環境の改善を通じ、研究開発、資金管理、サプライチェーン管理などの機能集積をさらに進める方針だ。
(伊藤彩菜)
(中国)
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