カナダの2025年第4四半期GDP成長率、前期比年率マイナス0.2%

(カナダ)

トロント発

2026年03月09日

カナダ統計局が2月27日に発表した2025年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率は、前期比年率マイナス0.2%外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますだった(添付資料表参照)。2025年通年の成長率は1.7%となり、マイナス成長だった2020年以来の低成長となった。

統計局は、GDPがマイナスに転じた主な原因として、第3四半期に積み増されていた非農業在庫の取り崩しを挙げた。製造業部門において最大の在庫減がみられ、卸売業部門がそれに続く結果となり、小売り部門においては自動車在庫に減少がみられた。通年での非農業在庫の減少は、新型コロナウイルス禍の2020年以来となった一方、農業部門の在庫は2025年の豊作を背景に3年ぶりに増加した。

一方、減少を緩和した要因として、輸出、家計支出、政府支出の増加を挙げた。輸出は、未加工の金およびアルミニウム・アルミ合金の輸出増が牽引し、第4四半期は1.5%の増加となった。家計支出は第3四半期の0.2%減少から反転し、第4四半期には0.4%増加した。家賃と金融サービスへの支出増に牽引されたものの、新車およびアルコール飲料への支出減により一部相殺された。また、政府による武器システム投資の増加が牽引し、総設備投資が0.8%増加した。

統計局の発表を受け、ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)のアシスタントチーフエコノミストのネイサン・ヤンゼン氏は、「GDPの減少は、家計、政府支出、設備投資による在庫の取り崩しである」と、内需の堅調さを評価した。「中央銀行(中銀)によるさらなる利下げの可能性はむしろ低下した」と分析している(RBC「カナディアン・アナリシス」2月27日)。

(幡野裕一)

(カナダ)

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