アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)セミナー開催、進出企業による事例紹介やパネルディスカッションを実施
(アフリカ、日本)
調査部中東アフリカ課
2026年03月11日
ジェトロと国連開発計画(UNDP)、国際協力機構(JICA)、UNIDO(国連工業開発機関)の4機関は3月9日、アフリカ域内での関税撤廃などの域内経済統合を目指すアフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)の最新の状況と、取り組み企業について紹介するセミナー「AfCFTAを通じた日本企業のアフリカ市場の可能性」を東京で開催した。会場参加とオンライン合わせて日本企業・団体や関係者約300人が申し込んだ。
冒頭のあいさつでは、外務省中東アフリカ局アフリカ部の今西靖治参事官が第9回アフリカ開発会議(TICAD9)開催の際に発表した「日・アフリカ間の経済連携強化に関する産学官の検討委員会」について、2026年にも立ち上げると紹介した。ジェトロの藤井麻理調査部長は、「2025年度 海外進出日系企業実態調査(アフリカ編)」で日系企業はAfCFTAへの関心が高いとの結果が出ていると紹介した。
UNDPの地域プログラムアドバイザーのコミ・ツォウ(Komi Tsowou)氏はAfCFTAの最新動向を説明した。物品貿易では食品、化学、化粧品など、サービス貿易では金融、通信、建設、教育などにビジネス機会があるとした。また、特に機械分野での輸出ポテンシャルがあると述べた。さらに、AfCFTAは現在50カ国が批准書の寄託を完了し、2026年2月のアフリカ連合(AU)総会において自動車分野の原産地規則が承認されたと紹介した。自動車および部品は40%以上のアフリカ産材料を含むことでアフリカ原産となる規則となったが、5年ごとに見直す見込みだという。また、AfCFTA事務局の公式ウェブサイト「E-Tariff Book
」にて、品目ごとの原産地規則や関税の段階的引き下げスケジュールなどを確認できると紹介した。
アフリカ進出企業による事例紹介では、ガーナで縫製工場を建設、雇用し、日本でバッグやハンカチ、服などを販売するブランド「CLOUDY
」が、AfCFTAを通じアフリカ大陸内で点在している技術・素材を組み合わせて世界市場で戦える製品を作製するという展望を語った。アフリカで浄水用セラミックフィルターなどの販売を行う東京プラント
も登壇し、アフリカの水問題への自社の貢献を紹介した。両社とも、アフリカでの女性の雇用創出に注力していると述べた。
最後にタンザニア、エチオピア、ナイジェリア、ガーナの各国の投資促進機関や企業関係者と参加者を交えたパネルディスカッションが行われた。各国が通関にかかる時間短縮・コス縮小や手続きの簡素化、治安を含めたビジネス環境の改善に取り組んでおり、成果が上がっていることなどが紹介された。
セミナーの様子(ジェトロ撮影)
パネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)
セミナー終了後のネットワーキングの様子(ジェトロ撮影)
(井澤壌士、波多野瞭平)
(アフリカ、日本)
ビジネス短信 8fea812ff6c9d68c






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