2月の貿易赤字は約271億ドルに拡大、金の輸入が増加
(インド)
ムンバイ発
2026年03月18日
インド商工省(MoCI)が3月16日に発表した「貿易統計(速報値)」
によると、2026年2月の貿易収支(サービスを除く)は約271億ドルの赤字だった(添付資料図参照)。輸出額は366億929万ドルで前年同月比0.8%減少、輸入額は637億1,349万ドルで24.1%増加した。エンジニアリング製品や電子製品などの輸出は底堅く推移したものの、金や銀の輸入増加を受け、赤字幅は前年同月(約144億ドル)から拡大した。なお、前月(約347億ドル)からは縮小した。
輸出額の内訳をみると、金額の大きいエンジニアリング製品が103億5,870万ドル(12.9%増)、電子製品41億8,368万ドル(10.4%増)、宝石類26億3,642万ドル(4.1%増)、医薬品25億5,843万ドル(3.4%増)、有機・無機化学製品23億8,118万ドル(6.9%増)など、主要品目の多くが増加した。一方で、石油製品は34億2,638万ドル(40.1%減)と大きく減少した。
輸入に関しては、石油製品・原油129億7,155万ドル(9.1%増)、電子製品100億9,884万ドル(33.4%増)、金74億4,653万ドル(218.6%増、約3.2倍)、電気・一般機械53億2,554万ドル(23.5%増)、非鉄金属23億3,961万ドル(30.6%増)、銀16億5,926万ドル(285.2%増、約3.9倍)などが増加した。一方で、輸送機器23億325万ドル(23.6%減)などが減少した。
現地報道によると、商工省のラジェシュ・アグラワル商務次官は、足元の輸出環境について「物流のボトルネックにより3月は厳しい状況となる可能性がある」と指摘しつつ、2025年度(2025年4月~2026年3月)通年では輸出は引き続き増加基調を維持するとの見方を示した。また、地場格付け会社ICRAのチーフエコノミストのアディティ・ナヤル氏は、金や銀などの価格上昇が輸入額を押し上げているとしつつ、「貿易赤字の拡大は、例年見られる第4四半期の経常収支の改善が見込みづらいことを示唆している」と分析した。さらに、インド輸出業者連盟(FIEO)のS.C.ラルハン会長は、中東情勢の緊迫化に伴い航路変更が生じ、「運賃や保険料、輸送期間の増加につながっている」と述べた(「ビジネス・スタンダード」紙3月16日)。
(篠田正大)
(インド)
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