ジェトロが米テキサス州でバイオ・創薬系スタートアップ育成プログラムを実施
(米国)
ヒューストン発
2026年03月06日
ジェトロは2026年2月16日から27日まで、米国テキサス州ヒューストンのテキサス・メディカル・センター(Texas Medical Center、TMC)と協業し、「J-StarX Biotech Accelerator Program」を実施した。本プログラムは、米国での臨床試験実施、認証取得、事業導入を目指す日系バイオ・創薬系スタートアップ5社を対象に、米国市場参入に必要な知識とネットワークを短期間で獲得することを狙いとしている。
参加企業は現地ステークホルダーとの交流やメンタリングを受け、26日には最終成果の発表の場となるフォーマル・ショーケースが行われた。ゲストにはTMC関係者のみならず、投資家やキー・オピニオン・リーダーとなる医療関係者らが招かれた。招待客のコメントには「バイオ分野ではボストン、サンフランシスコ、そしてテキサスが有名で、各地に所在する大手企業やクラスターによって地域の特徴がある」との声があった。また別の関係者は、テキサス州を拠点として選んだ理由について、「人の良さ」を挙げた。
TMCは、年間1,000万件以上の医療サービスを提供し、60を超える医療・研究機関を擁する世界最大級の医療・研究集積地だ。同地域は1900年代から開発が進み、近年は、ヘリックス・パーク(Helix Park)とよばれる、研究棟・インキュベーター・オフィスを兼ね備えた大規模なライフサイエンスキャンパスが整備された。
プログラムの中心拠点となった「TMCイノベーション・ファクトリー」は、ナビスコのクッキー工場を改装したイノベーション施設で、医療機器開発向けのプロトタイピングや実験設備を備える。ここでは各種アクセラレーションプログラムも用意され、スタートアップの実証・事業化を支援する。また2026年には、3万4,000平方フィート(約3,159平方メートル)のウェットラボを備えた「イノベーション・ラボ(Innovation Labs)@TMC」が新たに加わり、ライフサイエンス系企業の支援の拡充が進む。
TMCの強みは、「臨床」「研究」「産業化」が1カ所で完結する点にある。TMCは2016年から、米国市場展開を目指すライフサイエンス企業を対象とするイノベーション支援プログラム「バイオブリッジ(BioBridge)」を通じ、国際連携も積極的に推進しており、2024年には三井不動産、国立がん研究センターとパートナーシップを締結した。日本は、オランダ、オーストラリア、英国などに続き、世界で6番目の締結国となった。
(キリアン知佳)
(米国)
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