高速鉄道債務問題、国費投入は現状未定
(インドネシア)
ジャカルタ発
2026年03月03日
ジャカルタ・バンドン高速鉄道(KCJB)の債務問題を巡り、プルバヤ・ユディ・サデワ財務相は2月18日、一部で報道されている債務返済への国費投入の可能性について、プラボウォ・スビアント大統領からの指示はなく、現時点で未定との認識を示した(2月19日付「コンパス」)。
同問題では、ダヤ・アナガタ・ヌサンタラ(ダナンタラ)が、中国側との債務交渉を2026年3月までに完了させることを目標としている。2月14日には、ダナンタラのドニー・オスカリア最高執行責任者(COO)が、債務返済への国費投入について財務省と協議中であると述べた(2月14日付「コンパス」)。
KCJBは、インドネシアと中国による東南アジア初の高速鉄道プロジェクトで、2016年1月に着工した。当初は2019年の完成を予定していたが、用地取得の遅れやコロナ禍の影響などにより延期され、2023年10月に開業し、高速鉄道サービス「ウーシュ(Whoosh)」の営業運転が開始された。現在、ジャカルタ-バンドン間(約142キロメートル)を最高時速350キロで結んでいる。
鉄道建設に当たり、インドネシア国営企業連合(PSBI)と中国企業連合が出資比率6対4で合弁会社インドネシア中国高速鉄道(KCIC)を設立し、サービス運営を行っている。総工費は、当初想定の60億7,000万ドルから約12億ドル増の72億7,000万ドルとなり、その約7割を中国国家開発銀行(CDB)が融資する。ウーシュ開業後は赤字経営が続き、PSBIは2024年に4兆1,950億ルピア(約3,900億円、1ルピア=約0.0093円)の損失を計上した(2月19日付「コンパス」)。建設時の債務に加え、運営赤字も重なり、二重の財務負担を抱えている。
(山田研司)
(インドネシア)
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