ポーランド中央銀行、政策金利を3.75%に引き下げ

(ポーランド)

ワルシャワ発

2026年03月11日

ポーランド国立銀行(NBP、中央銀行)の金融政策審議会(RPP)は3月4日、政策金利を0.25ポイント引き下げ、3.75%にすると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。新たな金利は3月5日から適用される。今回の決定は、インフレ見通しの改善を背景に進められている金融緩和の一環とみられる。政策金利のほか、次の金利の変更も発表されている。

  • ロンバートレート(債権担保貸付金利):4.25%
  • 預金金利:3.25%
  • 再割引利率:3.80%
  • 公定歩合:3.85%

NBPは、賃金上昇率の鈍化、雇用の減少などによるインフレ圧力の低下を背景にインフレ率が目標水準に近づく見通しが強まっていることを指摘した。NBPの最新のインフレ見通しでは、消費者物価指数(CPI)の中央値は2026年に2.3%、2027年に2.4%、2028年に2.3%とされ、NBPのインフレ目標2.5%(注)付近で推移する見通しとなっている。また、2026年の実質GDP成長率は3.9%と予測され、前回予測(2025年11月)の3.7%よりもわずかに上方修正された。

オランダに本社を置く金融機関INGグループは、今回の利下げは市場の予想どおりの決定だったと指摘する。背景には、変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコアインフレの低下があると分析した。また、今後イラン情勢などによりエネルギー価格が上昇した場合、その影響は新型コロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻初期に比べて小さいものであるとしつつ、長期的にはインフレ率が再び上昇する要因となる可能性があるとみている。INGは、追加利下げの余地は限定的で、利下げ局面は終盤に近づいていると分析する。加えて、エネルギー価格の高騰が長期化した場合、2026年の政策金利は、以前予想していた3.25%を上回る可能性があるとの見方を示した。また、NBPについては、データや国際情勢を踏まえて今後の金融政策を慎重に判断するものとみている。

(注)NBPは、中期的に±1ポイントの変動幅をもって2.5%を維持することをインフレ目標としている。

(金杉知紀)

(ポーランド)

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