米カリフォルニア州、気候変動に対応した水の供給計画を再構築へ
(米国)
サンフランシスコ発
2026年03月03日
米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は2月25日、水資源の州内安定供給に向けた「カリフォルニア・ウォーター・プラン2028」の正式始動を発表
した。州全体の水供給計画を行動志向・データ主導に近代化し、安定的な水供給を目指した中長期的な取り組みを開始することを宣言した。同計画は、歴史的な干ばつや記録的な洪水など極端な気候変動を踏まえ、2040年までに水供給を900万エーカーフィート(11.1立方キロメートル)拡大するという、同州として初の定量目標を掲げる。これは、積雪量の減少と干ばつの深刻化により将来的に失われる可能性のある水供給量に相当し、同州北部の主要水源のシャスタ貯水池約2基分に相当する。
ニューサム知事は、「気候変動は、歴史的な干ばつや記録的豪雨を通じて州の生活様式を変容させ、農業、地域社会、環境を脅かしている」と述べた。さらに「この計画は、世界第4位の経済規模を支えるために必要な水を確保・貯留・保全するという州民への決意だ」と強調した。
計画は同州法SB72に基づき、州・地域・自治体の水供給計画を統合し、測定可能なKPIと進捗管理を導入する。さらに、州水資源局(DWR)がカリフォルニア・ウォーター・コミッション(California Water Commission)と緊密に連携し、法定諮問委員会とテーマ別小委員会を設けるなど、地域住民の参加と透明性を担保しつつ、計画の整合性を高め、「2028年版」を取りまとめる(注)。計画の主要施策として、需給データの定量的なマネジメント、地下帯水層への浸透・貯留、雨水や都市流出水の回収・貯留・再利用などを掲げる。
同州は本計画により、州全体の水供給基盤の強化を制度的に進め、気候変動などによる水需給の変動に対処する構えだ。
(注)カリフォルニア州は「カリフォルニア・ウォーター・プラン」をSB72に基づき5年ごとに更新する。現在策定が進む「2028年版」は、2028年からの5年間を対象としており、次回更新は2033年に予定されている。
(芦崎暢)
(米国)
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