英国の大手スーパーが資源管理の懸念からサバの調達を停止

(英国、ノルウェー、アイスランド、フェロー諸島、EU)

ロンドン発

2026年03月06日

英国大手スーパーマーケットのウェイトローズは2月26日、サバの調達を4月29日までに停止すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。北東大西洋のサバの資源管理体制が、持続可能な漁業に関する同社の調達基準を満たさなくなると判断したためだ。

北東大西洋のサバは過剰漁獲が続いており、2025年9月に、国際海洋調査評議会(ICES)が、資源を持続可能な水準に回復させるため、漁獲枠を前年比70%削減すべきだと勧告していた。しかし、同年12月に沿岸4カ国・地域(英国、ノルウェー、アイスランド、フェロー諸島)が合意した漁獲枠は、48%減にとどまった。なお、EUは、ICESの勧告に従うべきとの立場から、この合意に参加しなかった。

ウェイトローズは、英国のスーパーマーケットの中でも特に、動物福祉や持続可能な漁業に関して高い調達基準を設けている。同社は、「48%の削減は前進ではあるが、ICESの勧告を満たしておらず、当社の調達基準を満たさなくなる」と述べ、生鮮、冷蔵、冷凍のサバは4月29日までに調達を停止し、缶詰のサバについても在庫がなくなり次第、販売を終了するとしている。

同社が調達している北東大西洋のサバは全てスコットランド海域で漁獲されたもので、スコットランド政府は2月27日、メアリ・グージョン農村地域・土地改革・島しょ担当相がウェイトローズに宛てた書簡外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公表し、48%の削減は「生態系の回復と社会経済的な現実とのバランスをとった結果」と説明した上で、決定の再考を促している。

3月4日の食品業界誌「The Grocer」の報道によれば、ウェイトローズの決定は他のスーパーマーケットにも波及しており、マークス&スペンサーはサバの調達を停止し、セインズベリーズとモリソンズは調達先の見直しを検討しているという。

なお、日本のサバの輸入のほとんどは北東大西洋産で、輸入シェア(2025年、注)はノルウェー71%、英国17%、アイルランド7%となっている。

(注)生鮮、冷蔵、冷凍の合計。フィレや調製品を除く。

(林伸光)

(英国、ノルウェー、アイスランド、フェロー諸島、EU)

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