シュコダ・オート、VWグループ最大の車載バッテリー組立拠点を開設

(チェコ、ドイツ)

プラハ発

2026年03月06日

チェコ国内で最大の乗用車メーカー、シュコダ・オート〔フォルクスワーゲン(VW)グループ〕は2月27日、本社所在地ムラダー・ボレスラフ(チェコ中央部)におけるバッテリー式電気自動車(BEV)用バッテリー生産拡大のため、新たなバッテリー組立工場を開設したと発表した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。これにより、同社の本社工場はVWグループ内最大の車載バッテリー製造拠点となり、同時に、欧州において同グループ内初のセル・トゥ・パック(CTP)方式(注)を採用する工場となった。

新工場開設に要した投資額は2億500万ユーロで、生産規模は日産1,100ユニット以上、年間最大33万5,000ユニットが見込まれている。

シュコダ・オートの製造・ロジスティクス担当取締役アンドレアス・ディック氏によると、ムラダー・ボレスラフ工場では2019年以降、約140万ユニットのバッテリー組み立てが行われてきた。131基のロボットにより、自動化レベルが全工程の約84%に達する新工場では、1分間に1ユニットのサイクルで製造が可能となる。

同社のクラウス・ツェルマー最高経営責任者(CEO)は、新組立工場の開設を「脱炭素化に向けた取り組みにおいて重要な節目」と位置づけ、「新たなバッテリー組み立てラインの稼働により、われわれは大規模なバッテリー生産の現地化と、より強靭(きょうじん)で競争力のある欧州のバリューチェーン強化を図り、eモビリティーをより身近なものにする」とコメントしている。

また、開所式に出席したアンドレイ・バビシュ首相は、今回の投資による国内産業および労働市場への貢献を強調し、これを歓迎した。「50億コルナ(約375億円、1コルナ=約7.5円、2026年3月5日チェコ国立銀行為替レート)〕規模のこのプロジェクトは、600人の熟練労働者を雇用すると同時に、既存従業員へも新たな技能習得の機会を提供する。さらにバッテリーシステムをチェコ国内で直接生産することは、自給率の向上、輸入への依存度低減、そして国内における重要なノウハウの蓄積を意味する」と同首相は述べた。

(注)標準化されたモジュール設計を省略し、個々のバッテリーセルをバッテリーパックに直接統合する技術。

(中川圭子)

(チェコ、ドイツ)

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