コンテンツの中南米展開図り商談会開催、ドラマやアニメ、バラエティー番組を売り込み

(ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、メキシコ、コロンビア)

調査部米州課

2026年03月11日

ジェトロは3月4日、日本民間放送連盟(民放連)と共催で、東京にて中南米地域への日本のコンテンツ展開促進のための商談会を実施した。商談会には日本のテレビ局11社と中南米(ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、メキシコ、コロンビア)のテレビ局や番組制作会社、配給会社などの映像関係企業10社が参加した。日本側は、いわゆる完パケ(注)輸出ではなく、自社制作のドラマやアニメ、バラエティー番組のフォーマット(企画)を主な商材に、中南米地域における現地版の制作を見据えて商談会に臨んだ。

国内市場が限られていく中、民放連は近年加盟各社の協調領域として日本コンテンツの海外展開を推進する取り組みをしており、すでにフランスやシンガポール、香港などのコンテンツ展示会には出展していた。さらなる新市場開拓の必要性を民放連としても認識していた中で、メキシコをはじめとした中南米地域をターゲットに定め、今般ジェトロとの共催事業の実施に至った。中南米地域が選ばれた背景として民放連は、スペイン語圏という巨大市場があるだけでなく、北米のヒスパニックにも訴求できる可能性にポテンシャルがある点を挙げた。

商談会では日本側は中南米側の関心の高そうな番組を事前に選定し、英語の字幕やナレーションのついた番組紹介の動画を見せながら、各コンテンツの魅力を説明した。中南米側も事前に日本のテレビ番組や俳優などについて下調べをしてきており、日本コンテンツへの高い関心がうかがえた。商談では中南米各社から、「バラエティー番組については見始めてすぐどのようなゲームかわかるようなものが望ましい」「全世代が一緒になって見られるような番組がよい」といったコメントが聞かれた。ドラマについては、医療系のドラマへの関心が高かった。またリメークの可能性も話された。なおドラマやアニメについては字幕ではなく吹き替えの方が好まれるが、人工知能(AI)による吹き替えは質が低いこともあり、あまり望ましくないという声があった。

参加した日本企業からは中南米企業との商談は初めてという企業もあったが、巨大な市場とアジアと比較しても高い所得水準などから、今後のビジネスに期待する声が聞かれた。

写真 商談会開始前に行われた中南米のバイヤーの自社紹介や関心分野についてのプレゼンテーションの様子(ジェトロ撮影)

商談会開始前に行われた中南米のバイヤーの自社紹介や関心分野についてのプレゼンテーションの様子(ジェトロ撮影)

(注)編集などの必要がなく、そのままの状態で放映・配信が可能な映像などのコンテンツ。完全パッケージ。

(佐藤輝美)

(ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、メキシコ、コロンビア)

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