米インディアナ州南部の経済開発機関、地域開発の最新進捗状況を報告
(米国)
シカゴ発
2026年03月26日
米国中西部インディアナ州ミッチェルで3月11日、インディアナ州南部地域の経済開発機関ラディウス・インディアナによる年次会合が開催された。本会合では、同地域のビジネスリーダーなど120人が出席し、地域の経済開発に関する重点プロジェクトの進捗および今後の方向性が報告された。
まず、中核プロジェクトとして、ウェストゲート・テクノロジーパーク
の開発進展状況に関する報告があった。同パークは防衛および先端技術分野の集積拠点として機能しており、既に60以上の企業・機関が入居し、1,000人超の雇用を創出し、その給与は年間9,200万ドル以上にのぼる。特に、マイクロエレクトロニクス、人工知能(AI)、極超音速(ハイパーソニック、注)といった成長分野における企業誘致と技術集積の進展が強調された。
次に、人材確保および地域定着に向けた施策として、「チューズ・サザン・インディアナ
(Choose Southern Indiana)」プログラムの成果が報告された。2025年には121人の移住者を獲得し、そのうち83人が地域で就業、38人がリモートワーカーとして流入するなど、域外からの人材獲得において具体的な成果が確認された。また、企業訪問を通じて課題や成長機会を把握する「ビジネス・リテンション・アンド・エクスパンション(BR&E)」プログラムでは、人材育成が企業の最大関心事項であることがあらためて示された。
さらに、地域資源を活用した取り組みとして、総延長57マイル(約91.7キロメートル)の「モノン・サウス・トレイル
(Monon South Trail)」整備の進展が報告された。既に一部区間が開通しており、将来的には州内最長のトレイルとして、観光振興および住環境向上への寄与が期待されている。また、広域観光ブランド「ディスカバー・サザン・インディアナ
(Discover Southern Indiana)」の構築により、地域の認知度向上と観光誘客の強化が進められている。
加えて、防衛分野ではクレイン地域防衛グループ(CRDG)の活動状況が紹介され、地域横断的な産業支援体制の強化と政策提言機能の重要性が確認された。併せて、ラディウス・インディアナの傘下組織であるリージョナル・インパクト・ファンドによる助成・投資を通じ、雇用創出や敷地開発などを伴う案件形成を後押ししている点も強調された。
本会合を通じ、同地域が防衛・先端技術を軸に産業基盤の高度化を図るとともに、人材確保、観光振興、インフラ整備を一体的に推進することで、持続的な地域成長を志向していることが示された。
講演するラディウス・インディアナのジェフ・クワイル社長兼最高経営責任者(CEO)(ジェトロ撮影)
(注)音速の5倍以上(マッハ5以上)の速度をさす。
(ケリー・ハイランド、井上元太)
(米国)
ビジネス短信 58d74bd8e7652921






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